女子バスケットWリーグの強豪、富士通レッドウェーブがこのほど、都内で記者会見を開き、2009年度の新体制を発表した。昨年度までチームを率いた中川文一(現・女子日本代表監督)監督の後任として、岡里明美コーチが監督へ昇格、薮内夏美アシスタントコーチがコーチへ昇格することが決まった。
(写真:富士通を率いる岡里新監督(右)と薮内新コーチ)
「少しの緊張と新しいチャレンジに対するやる気が入り混じっています」と会見の冒頭で語った岡里新監督。富士通レッドウェーブは07−08シーズンにWリーグと全日本総合選手権の2冠を達成したものの、昨シーズンはWリーグ4位、プレーオフのセミファイナルで敗退、全日本では準優勝と4シーズンぶりの無冠に終わっている。

 チームを日本一に導いてきた中川氏の退任によって、チーム再建を託された岡里監督は「中川監督からの引きつぎでプレッシャーがないといえば嘘になるが、やっていく自信はあります。自分の経験をチームに注ぎ込んでいきたい」と今季にかける思いを口にした。一方、薮内新コーチは「岡里さんは常勝チームで7連覇を経験している。私は何もないところからトップまでを知っています。2人にはそれぞれの違う経験があるので、(バランスをとりつつ)うまくやっていきたい」と述べた。

 岡里監督は現役時代、シャンソン化粧品の黄金時代を支えた中心選手でガードフォワードとして活躍。日本代表では96年アトランタ五輪に出場、7位入賞に貢献した。03年に引退し、05年から恩師・中川氏の下で富士通のコーチを務めている。薮内コーチは現役時代、日本航空で当時3部リーグに所属していたチームを全日本優勝にまで躍進させた立役者。ポジションはガード。06年に引退後、08年から富士通のアシスタントコーチを務めていた。

 バスケ界のみならず、アマチュアスポーツ界でもあまり例を見ない、女性指揮官コンビの誕生となる。若き指揮官たちが今後、富士通レッドウェーブをどのように立て直していくか注目が集まる。

 当HP編集長二宮清純が岡里監督、薮内コーチに直撃インタビューを敢行! バスケットをはじめ、陸上、アメリカンフットボールとアマチュアスポーツ界を牽引しつづける富士通。その各競技の指導者と二宮清純の対談が『富士通スポーツHP』にて掲載されています。岡里監督と薮内コーチは、これまで感じてきたチームの弱点や新チームにかける意気込みを大いに語っています。是非ご覧下さい。

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