NHKの衛星放送が、この6月でスタートして20年を迎えます。これを記念して「あなたが選ぶ BS20歳の名作集」と題し、過去に放送されたものから視聴者のリクエストが多かった番組がBS2で再放送されています。20日(水)21:00〜は「野茂英雄の米国野球見聞録'97」(1997年12月30日放送)が復活。この番組には当HP編集長・二宮清純もコメンテーターとして野茂投手、ノンフィクション・ライターの佐瀬稔氏(故人)とともに出演しています。
(写真:12年前の番組より。野茂投手について熱く語る)
 97年の野茂投手はメジャーリーグに渡って3シーズン目。ドジャースの中心投手として33試合に登板し、14勝12敗、防御率4.25の成績を残しています。「3年間で1番リラックスできた。プライベートも充実していた」とシーズンを振り返った野茂投手が全登板33試合のハイライトを見ながら、その時の心境などを語っていきます。

 他にも女房役のマイク・ピアザらチームメイトや、おすすめスタジアム、ライバルチームについても野茂投手自らが紹介。さらにはジェフ・バグウェル(アストロズ)、トニー・グウィン(パドレス)、バリー・ボンズ(ジャイアンツ)、マーク・マグワイア(カージナルス)、ケン・グリフィーJr(マリナーズ)らメジャーリーグの強打者や、ロジャー・クレメンス(ブルージェイズ)、グレッグ・マダックス(ブレーブス)など好投手の分析も行っています(所属は当時)。

 さらには「少年時代にどのような練習をしていたか?」「どうやってトルネード投法を編み出したのか」といった素朴な質問を野球ファンが野茂投手にぶつけるコーナーも。ひとつひとつに真剣に答える野茂投手がとても印象的です。また、この年に勃発した伊良部秀輝投手(当時ヤンキース)の移籍問題については、選手の立場から旧態依然とした日本球界のあり方に異議を唱えています。

 あれから12年、今や日本人メジャーリーガーは14名に増え、彼らの活躍は当たり前のようになっています。そのパイオニアである野茂投手がいかなる道を歩んできたのか。ファンのみならず、すべての野球好きに送るスペシャルプログラムです。ぜひお楽しみください。