グラクソ・スミスクライン株式会社が運営する喘息情報ウェブサイト「Zensoku.jp」にて、当HP編集長・二宮清純がナビゲーターを務める対談シリーズ「二宮清純のゼンソク人間学」が好評配信中です。幼い頃から喘息に悩まされてきた二宮が、病気を克服して活躍しているスポーツ選手や各界の著名人などをゲストにお招きします。喘息をいかに乗り越えるかというテーマで話を進める中で、この病気への理解を深め、患者さんを勇気づけることを目指しています。現在、女子プロゴルフで活躍中の福嶋晃子選手(NEC)、帝京大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー学教授の大田健先生との対談を公開中です。
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 当サイトでは福島選手との対談の一部を特別にご紹介します。
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 発作で気を失った!

二宮: 福嶋さんといえば、女子プロゴルフ界の第一人者。ドライバーの飛距離も素晴らしく、ダイナミックなイメージがあります。見る限り、喘息という感じは受けませんが……。

福嶋: 私は3歳頃から小児喘息にかかっていました。母に聞くと「外で走り回って帰ってくると、すぐゼーゼー言っていた」と。ゴルフ界でも結構、喘息の選手はいますね。丸山茂樹さんもそうです。

二宮: それから、ずっと治療をされていると?

福嶋: いや、小学校か中学校時代に一時期、症状が治まったことがありました。その代わりにじんましんが出るようになったんです。冷たい風に当たったり、大量に汗をかくとすぐ全身に出ました。高校に入ってじんましんが落ち着いたと思ったら、今度はまた喘息の症状が出始めました。

二宮: それでも当時の福嶋選手は15歳で関東ジュニア選手権を制するなど、アマチュアゴルフ界で圧倒的な強さをみせていました。

福嶋: その頃はトレーニングで走ると、すぐヒーヒー言っていました。今でも10分も走ると発作が出ます。走るペースを上げることができないんです。もちろん寒い中を走るのもダメですね。

大田: 喘息の患者にとって、一番の大敵は冷気よりも乾燥。冬の空気は何より乾燥しています。冷たい空気の中でも水泳やスキーは湿気があるために発作が起きにくい。マラソンやランニングは、乾燥した空気をじかに吸い込むので症状が出やすくなります。

二宮: その状態ではトレーニングするのも一苦労ですね。

福嶋: 発作が出ないようにトレーニングしようと思ったら練習にならない。だから、発作が出ても吸入薬で抑えて練習を続けていました。それでも苦しいと休憩しなくてはいけないので、みんなと同じようには練習できなかったですね。

二宮: 実際に試合で発作が起きた経験は?

福嶋: ありますよ。大会中の夜中に倒れて病院に運ばれたことや、コース上で冷たい空気を吸ってしまって発作が出たこと……。呼吸ができないので、だんだん気が遠くなってくるんです(苦笑)。気を失って転んでしまい、顔がずる剥けのままプレーしたこともありました。そういう時に限って吸入薬を忘れていて、慌てて妹がロッカーへ取りに戻ったこともありましたね。今は、どこへ行くにも常に薬を持つようにしています。
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 サイト内では今後、競泳自由形で日本を代表するスイマーだった山本(旧姓:千葉)すずさんや、サッカー日本代表で大ブレイク中のストライカーをゲストにお迎えする予定です。どうぞお楽しみに!
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