ボストン・レッドソックスの田澤純一投手が28日、本拠地のシカゴ・ホワイトソックス戦でメジャーリーグ昇格後、4度目の先発を果たした。田澤は2回に4安打に死球も絡んで4点を失うと、続く3回もカルロス・クエンティンに2ランを浴びるなど、再び4失点。さらに4回にも1点を失って、立ち直りのきっかけをつかめないまま、4回10安打9失点で3敗目(2勝)を喫した。試合はホワイトソックスが9−5で逃げ切った。
 立ち上がりは4度の先発の中でもっとも良かった。しかし、結果は自己ワーストの9失点KO。先発生き残りへ厳しい登板となった。

 初回、田澤は相手打線を三者凡退に仕留め、順調な滑り出しを見せる。ところが2回以降は制球が甘かった。2回は連打で無死1、2塁とされ、次打者に死球をぶつけて満塁にピンチを広げてしまう。迎えたマーク・コッツェイに犠飛を打たれたのはやむを得ないが、2死後、ジェイソン・ニックスへインコースに投じたボールが内に入った。打球はレフトへのタイムリー2塁打。痛い追加点を与えてしまった。

 さらに3回も連打で無死1、3塁のピンチ。ジム・トーメイの犠飛で1点を失った後、クエンティンへの投球が再び内に入った。打率は2割3分台ながら、本塁打を14本も放っているバッターはこれを見逃さない。レフトスタンドへ飛び込む2ランで、0−7。試合の趨勢が決まってしまった。

 経験を積ませる意味合いもあって、ベンチはルーキー右腕を引っ張ったのだろうが、この日の田澤は期待に応えられない。結局、初回をゼロに封じた以外は毎回失点でマウンドを降りた。レッドソックスは先発のティム・ウェークフィールドが故障から復帰し、2カ月戦列を離れていた松坂大輔も9月上旬には戻ってくる。プレーオフ進出へ負けられないチーム状況の中、再び先発のチャンスは与えられるのか。近々、首脳陣の決断が下される。