5年ぶりに現役復帰し、高知ファイティングドッグスに入団した伊良部秀輝投手が29日、佐世保野球場での長崎戦でリーグ戦2度目の先発マウンドに上がった。初回に3点の援護をもらった伊良部だが、2回にソロ本塁打を浴びると、4回は4安打に2四球が絡み、3失点。続く5回も四球にボークと乱調で1点を失った。結局、この日は5回90球、6安打5失点。試合は高知が終盤に再逆転し、6−5で勝利したため、伊良部に勝敗はつかなかった。
 前回の初登板から中5日。丸4年のブランクがある40歳にとって、スタミナ面での不安が露呈したゲームだった。3回まではソロ本塁打による1失点のみの立ち上がりだったものの、打順が一回りしたところで相手打線につかまる。4回、連打で2死1、2塁のピンチ。ここで2回にソロアーチを許している根鈴雄次にフルカウントからライトフェンス直撃のタイムリー2塁打を浴びる。結局、この回は打者一巡の攻撃で3点を奪われた。ファールで粘られた末に四球を与えるケースも目立った。

 5回に入ると制球を乱し、ボールが先行する苦しいピッチング。四球で出した走者をボークで2塁に進め、タイムリーを打たれる悪循環で、さらに1点を追加された。
「確かに球威はありますが、一回りすると慣れてくる。ボールもしっかり見極められる。もっとすごいイメージを持っていましたけど、やはり40歳のピッチャーという印象でした」
 23日に対戦した愛媛のある主力打者はそう感想を語っていた。次回は9月4日からの愛媛3連戦中の先発が濃厚だ。2度目の対決となる相手をいかに封じるか。真価が問われるマウンドとなる。

◇8月29日(土)
 中村、最終回に決勝アーチ(高知4勝2敗、佐世保、1,366人)
高知ファイティングドッグス 6 = 300000021
長崎セインツ          5 = 010310000
勝利投手 伊代野(1勝2敗7S)
敗戦投手 土田(4勝4敗7S)
本塁打   (高)中村4号ソロ
       (長)根鈴10号ソロ

 高尾、6安打完封(香川2勝3敗、サーパス、1,615人)
徳島インディゴソックス  0 = 000000000
香川オリーブガイナーズ 2 = 00100100×
勝利投手 高尾(8勝5敗)
敗戦投手 金子(3勝3敗)
本塁打   (香)智勝6号ソロ

 トモ、貴重な勝ち越し弾(福岡3勝3敗、今治、677人)
福岡レッドワーブラーズ  2 = 100001000
愛媛マンダリンパイレーツ 1 = 100000000
勝利投手 徳永(9勝6敗)
敗戦投手 川西(5勝3敗)
本塁打   (福)トモ6号ソロ
       (愛)大津7号ソロ

<順位表> 勝  負  分  勝率   差 
1.長崎   13  8  3  .619
2.香川   12  8  2  .600  0.5
3.福岡   13 10  1  .565  0.5
4.高知   11  9  5  .550  0.5
5.徳島   8  14  3  .364  4.0
6.愛媛   7  15  2  .318  1.0

<8月30日(日)の予定> ( )内は予告先発
大洲地区運動公園   愛媛(近平)−福岡(西村拓) 13時
佐世保野球場      長崎(松田)−高知(吉川) 13時
サーパススタジアム  香川(佐藤)−徳島(平野) 18時