6日、優勝マジック1としていた北海道日本ハムは埼玉西武戦の結果を待たずして、2位東北楽天が千葉ロッテに敗れたため、2年ぶり5度目のリーグ制覇を達成。西武との試合も1点リードで迎えた9回に同点とされるも、延長12回に金子誠の一打でサヨナラ勝ちをおさめ、覇者の意地を見せた。
 開幕は楽天に3連敗と苦いスタートを切った日本ハムだったが、シーズン通しての戦いぶりは安定していた。昨年まで課題とされていた打力がアップし、チーム打率はリーグトップ。自慢の投手力も健在で、チーム防御率もトップを誇っている。8月中旬まで球団新記録となる9カード連続で勝ち越すなど、2位とのゲーム差を最大7にまで広げた。

 8月末には優勝マジックが点灯するも、シーズン終盤になって主力選手の相次ぐ故障やインフルエンザ感染などに見舞われ、苦戦を強いられた。それでも7月19日から首位の座を一度も譲ることなく、リーグの頂点に立った日本ハム。札幌移転後、6年間で3度目のリーグ優勝に札幌ドームに詰め掛けたファンも喜びを爆発させた。

「8月の半ばから非常に苦しかったが、ファンに支えられてここまできた。本当にありがとうございました。今は故障者が多くて苦しい時期だが、ファンの声援で選手も勝ちたいという気持ちが大きかったと思う。首位を明け渡さなかったのは選手の粘りとファンの声援のおかげ。今はまだ故障者がいっぱいいるが、元気になって日本一になりたい」と優勝の喜びを語った梨田監督。最後には「ファイターズファンは宇宙一!」という言葉で締めくくり、会場を沸かせた。

 パ・リーグのクライマックス・シリーズは16日から第1ステージがスタート。楽天と福岡ソフトバンクが対戦する。日本ハムはその勝者と21日からの第2ステージで日本シリーズ出場をかけて戦う。