太川陽介、川崎麻世、ひかる一平、新田純一、渋谷鉄平……。“70年代後半から“80年代前半にかけてテレビを席巻したアイドルたちが、ある番組で“同窓会”を行っていた。

 何気なくテレビを見ていて、一瞬、目が釘付けになった。同窓会を行っている場所が四谷のとある洋風居酒屋だったのだ。

 その居酒屋さんは弊社からJR四ッ谷駅に向かう途中にあり、私もちょくちょくその前を通る。「あそこがアイドルたちのたまり場だったのか……」
 
 その話を秘書のHにすると、にわかに目が輝いた。「キャー、行ってみましょう。私もよくブロマイドを買ったんですよ」

 ブロマイド? 久しぶりにその言葉を聞いた。ちなみにブロマイドとはスターの肖像写真のことで、これは和製英語なのだそうだ。第一号は日活の尾上松之助で1920(大正9)年に発売されたという。

 Hは、いったいいつ頃からブロマイドに興味を持ち始めたのか? 「まさか橋幸夫、西郷輝彦、舟木一夫のご三家は知らないよな」「知りませんよ。そんな大昔のこと」「では、郷ひろみ、西城秀樹、野口五郎の新ご三家は?」「それは編集長の時代でしょう」。 
「じゃあ、たのきんトリオとかは?」「そ、そ、それは……」徐々に声が小さくなっていくHであった。

(編集長N)

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