シーズンが終了し、先日は広島のマツダスタジアムに行ってきました。目的は広島に遠征に来た中日に挨拶へ行くため。ガイナーズOBの又吉克樹にも久々に会ってきました。谷繁元信監督はじめ、中日のコーチ陣や、広島の選手たちとも話ができ、有意義な時間が過ごせました。

 その後、スタンドで試合を観戦すると、客席は満席。ワンプレーワンプレーに球場全体が沸いていました。2位でのクライマックスシリーズ地元開催を目指すファンの熱気がひしひしと伝わってきましたね。

 翌日はアイランドリーグのチャンピオンシップへ。徳島と愛媛が2勝2敗で並び、雌雄を決する最終戦にもかかわらず、お客さんは約1,300人と少なく、リーグに携わる人間としてはやや寂しく感じました。

 リーグが誕生して、今季で10年。四国内でアイランドリーグの認知度はかなり高まっています。しかし、観客動員は伸び悩んでいるのが現状です。

 特に徳島は連覇を果たし、強いチームになっているにもかかわらず、お客さんの入りは芳しくありません。今週末からは徳島とBCリーグ王者の群馬による独立リーググランドチャンピオンシップがスタートします。

 徳島は3度目の正直で独立リーグ日本一を狙っています。ぜひ、満員とはいかないまでも、5000人くらいの熱い応援で後押ししてほしいと願っています。

 今季の徳島は前後期制覇を達成し、投打ともに年間通じて安定していた印象を受けました。実績のある選手に新戦力が加わり、完成度の高いチームになっていましたね。

 BCリーグ王者の群馬は、元高知のフランシスコ・カラバイヨが33本塁打を放ち、三冠王に輝いています。強力打線を徳島の投手陣がいかに抑えるかがポイントでしょう。

 エースで16勝をあげた入野貴大とともに、NPBスカウトから注目を集めているのは20歳の山本雅士です。今季、選手登録され、31試合に登板し、防御率2.54。173センチと小柄ながら、球筋がすばらしく、コントロールもまとまっています。

 1年間、コンスタントに投げる経験を積んだことで、心技体がレベルアップしました。伸びしろを感じる点も、ドラフト指名に向けてはプラス材料でしょう。

 徳島がグランドチャンピオンシップを戦っている間、僕はリーグ選抜チームを率いて、みやざきフェニックスリーグに参加します。

 選抜チームにはガイナーズの寺田哲也や篠原慎平といったドラフト指名が期待される選手もメンバー入りしました。彼らがNPB相手にどのようなピッチングをみせるか注目です。もう各球団ともドラフト指名候補のリストアップは終了しているとはいえ、ここで好内容をみせれば、現場からの推薦があるかもしれません。

 今季は又吉クラスの選手はいないものの、下位指名で隠し玉になりそうな人材は何人もいます。ひとりでも多くのアイランドリーガーがNPBのユニホームを着られるよう、宮崎でしっかりアピールさせたいと思っています。

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