あけましておめでとうございます。
 2014年、四国アイランドリーグplusは10年目のシーズンを迎えます。ここまでの9年間、リーグからは選手はもちろん、コーチやスタッフとさまざまなかたちで人材を供給してきました。

 昨年末、アイランドリーグ出身のNPB選手などが集まり、香川で野球教室が開催されました。WBC日本代表にも選ばれた千葉ロッテの角中勝也や、横浜DeNAの西森将司らが参加し、子どもたちも喜んでいましたね。

 四国は野球どころとして知られていますが、近年は少子化の影響か、昔ほど出身選手の活躍が目立たなくなっています。アイランドリーグでも定期的に地元の少年たちに野球教室を実施していますが、実際、NPBに行った選手が四国に戻って子どもたちを指導してくれるのはありがたいことです。

 今回、この教室を企画したS-Limitという会社は元高知の辻本聡が代表を務めています。元東京ヤクルトの上野啓輔(元香川)も社員として働いており、この日もお手伝いをしてくれました。こうして元選手も含めてつながりが生まれ、イベントが実施できたのはリーグの9年間の蓄積でしょう。その意味でも有意義な試みとなったのではないでしょうか。

 今年、四国ではサッカーの徳島ヴォルティスがJ1に昇格し、カマタマーレ讃岐がJ2参入を果たしました。J3も誕生し、W杯も開催されることで国内のサッカー熱はますます高まるでしょう。

 翻って野球はNPBが12球団のままで、変化のスピードがゆっくりすぎます。ようやく元プロ選手のアマチュア指導の制限が緩和されたものの、組織がバラバラでサッカーのような一体感はなかなか出てきません。 

 その中でアイランドリーグ、ひいては独立リーグがどんな役割を果たすのか。10年目突入にあたり、これまでの蓄積をどう発展させるのか、改めて方向性を示す必要があると考えています。

 昨年、独立リーグ日本一に輝いたBCリーグの石川ミリオンスターズでは元巨人の木田優夫がGM兼投手として、スポンサー集めやPRにも力を入れています。ここまでの10年、四国の皆さんに支えられて活動を続けてきましたが、アイランドリーグも次なる10年へ存在感を示さなくてはなりません。

 選手の育成、地域密着はもちろん、独立リーグの中でスターをつくったり、規格外の助っ人を見出したりといろいろな工夫が求められるでしょう。もちろん現場ではいいプレーをお見せできるよう、レベルの高い野球を目指して指導していきます。

 ガイナーズでは今季、BCリーグのナンバーワン投手だった寺田哲也を獲得しました。彼を中心に独立リーグ日本一を奪回し、ひとりでも多くの選手がNPBの主力として活躍できるよう1年間頑張ります。

 今年も引き続き、皆さんの温かい応援をよろしくお願いします。

(このコーナーは毎月1日に更新します) 
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