11月にアイランドリーグ主催のウインターリーグが高知で初めて開催されました。天候にも恵まれ、予定されていた9試合中、8試合を開催。実戦の中で選手の力をチェックすることができました。
初の試みとあって80名募集のところ、実際の参加者は27名。外国人も含め、選手のレベルは決して高くはありなかったものの、可能性を感じさせる原石も見つけました。
もっとも目立っていたのが18歳の高校生右腕、鎌田光津希(横芝敬愛高)です。いいボールを投げ込み、伸びしろを感じましたね。ぜひ獲得したかったのですが、3球団が競合して抽選に外れ、交渉権は徳島に行ってしまいました。
その代わり、交渉権を獲得したのが米国の独立リーグからやってきたアレックス・サンダーランドです。ストレートが速い右の本格派。本人と話をしてみても、日本に来てチャンスをモノにしたいという意欲を感じ、うまく順応できるのではないかと思いました。
もうひとり交渉権を得たのは日本人内野手の首浦拓馬(佐賀魂)です。スイッチヒッターである点に注目しました。
地元の協力もあり、参加選手は宿泊場所に3食付と、いい環境で試合ができていました。来年は参加者がさらに増え、回を追うごとに盛り上がっていけばいいですね。
そのためにも、ウインターリーグ経由で入団した選手が、まずアイランドリーグで活躍することが不可欠です。ガイナーズはこのオフ、元阪神の桜井広大、首位打者経験のある国本和俊、島袋翔伍と中軸打者が軒並み、チームを去ります。
これは残った若手や新戦力にとってはチャンスです。来季はメンバーが大幅に若返り、チームスタイルもガラリと変わるかもしれません。長打を期待できる選手が少なくなる分、機動力を駆使した野球になるのではないかと現時点では感じています。
投手陣ではエースの又吉克樹が中日入りで抜けるものの田村雅樹、後藤真人、酒井大介といった中継ぎ以降の主力は残留します。先発陣は渡辺靖彬をメインに、カープから派遣される育成選手や外国人をローテーションに組み入れることになるでしょう。
それから今は名前を明かせませんが、あっと驚く隠し玉も用意しています。彼も1年でNPB入りを狙えるようなピッチャーです。来季に向け、何とか戦える体制は整いつつあります。
キーマンはキャッチャーの有山裕太でしょう。大阪桐蔭高時代に甲子園での優勝経験もありながら、1年目の今季は33試合の出場とレギュラーを獲れませんでした。今季のレギュラー大川修也は退団しましたから、来季こそは扇の要としてチームを引っ張ってほしいものです。
プロ野球にとって、この時期は別れと出会いの季節です。チームを去る選手には、香川での思い出を胸に、新たな場所で、ぜひ頑張ってほしいと思っています。そして、縁あって香川に入る選手には、たくさんの地元ファンに応援していただけるよう、全力で野球に取り組んでほしいものです。
今年1年間、たくさんのご支援、ありがとうございました。来季もまたガイナーズの監督として育成と勝利の両方で目標が達成できるよう精一杯努力します。来るシーズンも引き続き、よろしくお願いします。
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