7日、Jリーグは規律委員会を開き、6日のJ1第10節・大分対広島戦で大分のMF藤田義明が受けた2枚目の警告を、本来警告を与えられるはずだった同DF三木隆司につけかえ、累積警告に参入すると発表した。同日の日本サッカー協会の審判委員会を通じて、藤田の2枚目の警告が人違いであることが確認された。
 問題の場面は1−1で迎えた後半34分。大分のペナルティエリア内でドリブルする広島FWウェズレイが三木のスライディングを受けて転倒。本来であれば三木に与えられるはずだったイエローカードは、ウェズレイから数メートル離れていた藤田に提示された。

 既に後半13分に1枚目の警告を受けていた藤田は退場処分。PKをウェズレイに決められて勝ち越された大分は、数的不利もあり、1−2で敗れた。

 2枚目の警告が三木につけかえられたことで退場に伴う出場停止処分(5月9日、ナビスコカップ磐田戦)は藤田に科されないが、競技規則第5条「プレーに関する事実についての主審の決定は最終である」により、退場自体は公式記録として残る。チームの敗戦という事実も変わらない。大分と藤田にしてみれば、余りに痛すぎる誤審だった。