ニューヨーク・メッツの高橋尚成が24日、ホームでのアトランタ・ブレーブス戦でメジャーリーグ移籍後、初勝利をあげた。高橋は先発投手の負傷降板により、4回2死から急遽登板。7回途中まで3イニングを2安打1失点に抑えた。その間にメッツはブレーブス先発・川上憲伸を攻略して逆転に成功。5−2で勝利し、高橋に白星がついた。
 緊急のマウンドにも慌てなかった。0−1と1点ビハインドの4回、メッツ先発のジョン・メインが腕に違和感を訴えて、ベンチに退いた。マウンドに上がってから急いで肩をつくり、最初に対戦した川上を三振に切ってとる。すると、5回に味方にソロホームランが飛び出し、試合が振り出しに戻った。さらに2死から打席に立った高橋が川上から外角のボールを流してメジャー初ヒットを放った。

 リズムに乗った左腕は6回には3者連続で三振を奪う快投。これに呼応するように、その裏、メッツはホセ・レイエス、ジェイソン・ベイの3塁打と犠飛で2点をあげ、ゲームをひっくり返した。川上はこの回限りでマウンドを降り、6回3失点で3敗目(0勝)。後を継いだ斎藤隆も失策がらみで2点を失い、初勝利を記録した高橋と明暗が分かれた。

 今季、巨人から移籍した高橋はマイナー契約でのスタート。オープン戦の好投で開幕メジャーを勝ち取った。ところがデビュー登板となった8日のフロリダ・マーリンズ戦では1点を奪われて、負け投手に。しかし、翌日の同カードで1回無失点に抑えると持ち味を出し始め、中継ぎながらイニングをまたいで投げるケースが増えていた。降板したメインの状況次第では、次回は先発を任される可能性もありそうだ。