青木宣親、“1枚の年賀状”で拓けた一流への道 〜BS朝日「勝負の瞬間」、23日放送〜

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 当HP編集長の二宮清純がインタビュアーを務めるBS朝日の番組『勝負の瞬間(とき)』が5月23日(日)、21:00より放送されます。この番組では毎回、各スポーツから一流たちをお招きし、トップを極めたテクニックと、その思考法に迫ります。これまでのスポーツ番組とは一味違ったインタビュードキュメントです。今回は日本球界の“ナンバーワン”ヒットメーカー、東京ヤクルト・青木宣親選手をお招きします。
(写真:通算1000本安打も到達間近、その技術と思考が明らかに)
 当サイトでは番組に先駆けて、青木選手とのインタビューの一部を紹介します。

二宮: 早速ですが、青木さんに対する僕のイメージは「非常に国際舞台に強い」。たとえば、前回のWBCでは37打数12安打ですよね。しかも2008年の北京五輪、WBCともにチーム打点王。それだけ初物のピッチャーに強い。普通は慣れていない対戦だと、ピッチャーのほうがバッターより有利というのが定説です。これだけ打っているということは技術的な裏付けがあるのではないかと思っています。
青木: 結果だけ見ると確かに打っているような気はしますね。やりづらさは確かにありますけど、対戦する時に他の誰かのピッチャーのタイプに当てはめているのがいいのかもしれないですね。
 あと今は国際試合でもある程度のデータはスコアラーさんが収集して選手に伝えてくれます。結構、良いデータがあるので、それをビデオなどでしっかり見て、自分の中でイメージトレーニングをしてから打席に入るようにしています。

二宮: たとえば、昨年のWBCでは最初の韓国戦で左腕の金広鉉と対戦しました。彼はいいスライダーを投げて、北京オリンピックの時にもやられましたね。あの金広鉉は、どのピッチャーをイメージしたんですか?
青木: うーん……あのピッチャーに関しては近いタイプはいなかったですね。左ピッチャーで140?のスライダーを投げるピッチャーって日本にはいないんですよ。スライダーの曲がりも結構遅いし、腕の振りは真っすぐとスライダーが一緒で見分けがつかない。だから、あのピッチャーに関してはまず、目付けを高めにして、低めのボールは絶対に打たないと決めていました。

二宮: では、低めのボールがストライクに決まったとしたら、それはもう「ごめんなさい」という感じだったと?
青木: そのくらい割り切っていくしかないピッチャーでしたね。スライダーがいくら落ちるといっても、やっぱり高めだったら変化が少ないので、まだバットに当てられる可能性は高い。だからストライクゾーンを上げて高めを狙う対策をとっていました。

二宮: あのイチロー選手も日本時代は1番だけでなく、3番、4番を打ったこともありました。ところがアメリカでは、ほぼ1番に定着しています。それが9年連続でシーズン200本安打を続けられたひとつの理由だと思うんですよね。青木さんも、ずっと1番なら200本安打を毎年、打っているかもしれない。そんな気はしませんか?
青木: そうですね。可能性はあったかもしれないですけど(笑)。

二宮: 1番と(今の打順の)3番ではどちらが好きですか?
青木: ハハハッ。本来の僕は間違いなく1番タイプだと思うんですけどね。

二宮: やりがいがあるのは?
青木: それはやっぱり3番ですね。3番をやっていて、すごく成長できた部分がありますから。たぶん、あのまま1番を打ってたら、今のスタイルにもなってないと思います。3番を打ったことで、すごく野球選手としての幅が広がった気がしますね。
>>この続きは番組をお楽しみ下さい。

 番組では、この後、結果を残し続ける青木選手の思考回路がインタビューの中から徐々にあぶり出されていきます。「日々の目標は、大きな目標よりちょっと下に設定する」「こうなりたいというイメージを持って進む」「常識がすべての人間に当てはまるとは限らない」……。その言葉にはスポーツの世界にとどまらない成功へのヒントがたくさん詰まっています。

 そんな青木選手の工夫と努力の結晶が、ヒットを次々と生み出すバッティングフォームです。その基本原則は「バットをフラットに振る」というもの。一般的な打撃の教科書に載っている「バットを上から振り下ろす」スタイルとは大きく異なります。そして、その打法に合わせて生まれたのが、手の甲を通常より内側に巻いてバットを握る独特のグリップです。この“青木グリップ”のメリット、そして「バットをフラットに振る」打法の長所を本人が実演しながら解説します。さらには「実は“バットがピノキオの鼻みたいに伸びたぞ”って言われたことがあります」と、同じプロ選手も驚愕したバッティングにまつわるエピソードも語ってもらいました。
(写真:野球がうまくなりたい人は必見! これが一流の打撃理論)

 とはいえ青木選手の野球人生は最初から順風満帆だったわけではありません。日向高時代は甲子園出場はなく、早大時代も同期の鳥谷敬(現阪神)、比嘉寿光(元広島)らと比べると決して目立たない存在でした。プロ入りはドラフト4巡目で、1年目はほぼファーム暮らし。しかし2年目、センターのレギュラーを獲得すると、いきなり日本プロ野球史上2人目のシーズン200安打を達成します。大化けの裏には、当時の若松勉監督やチームリーダーの古田敦也との出会いがありました。

 レギュラー定着のきっかけとなったのは意外にも1枚の年賀状。「実は若松さんから“今でも僕の年賀状を持ち歩いているんだ”って言われたんです」。指揮官に「1年間、青木を使ってみよう」と思わせ、今も大切にしている年賀状にはどんなことが書かれてあったのか。その内容も披露してくれます。身長175センチと決して大きくはない左打者が日本代表の3番を打つまでの道のりもわかるロングインタビューです。

 この『勝負の瞬間』は月1回ペースでお届けしています。次回以降もパラリンピックや世界陸上のメダリスト、世界を疾走するレーサーを番組にお招きする予定です。また、3月にお送りした柔道家・吉田秀彦編も好評につき、再放送が決まりました。5月29日(土)10時からの放送です。あわせてお楽しみに!

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