ヒューストン・アストロズの松井稼頭央が現地時間19日付でウェーバーにかけられることになった。24日までに他球団から獲得の申し入れがない場合はフリーエージェント(自由契約)となり、事実上の戦力外通告。今季の松井は、ここまで27試合で打率.141と不振に陥っていた。アストロズは現在、14勝26敗とナショナルリーグ中地区最下位と低迷中。結果の出ていない松井の代わりに若手野手をメジャー昇格させることで巻き返しを図る意向だ。
 西武から走攻守3拍子揃った内野手として2004年にニューヨーク・メッツ入りした松井は、06年シーズン途中よりロッキーズに移籍。07年にはチームのワールドシリーズ進出に貢献し、現地での評価を上げて08年からアストロズと総額1650万ドル(当時のレートで約18億3000万円)で3年契約を結んでいた。昨年は8月に日米通算2000本安打を達成。メジャー挑戦後、最多の132試合に出場していた。

 ただ、打率は.250と決して高くなく、今季から指揮を執るブラッド・ミルズ監督は、昨年の控えだったジェフ・ケッピンジャーを起用する機会が増えていた。松井にしてみれば出場のチャンスが限られ、復調のきっかけをつかめないまま、放出された形だ。スイッチヒッターの内野手だけに需要はありそうだが、このところは故障も多く、自慢の足にも陰りが見える。今年35歳を迎えるリトル・マツイにとって、野球人生最大の試練がやってきたと言えそうだ。