缶コーヒーブランド「ジョージア」は、今シーズンよりプロ野球12球団と提携、さらにNPBパートナー契約を締結し、“チームの勝利のために貢献した素晴らしいプレー”に贈られる「ジョージア魂」賞を創設しています。このたび、第6回の「ジョージア魂」賞が決定しました。今回は中日・和田一浩外野手が6月4日(対千葉ロッテ戦)に放った起死回生の同点3ランに対して賞が贈られます。

(写真:試合を振り出しに戻す一発で、その後の延長サヨナラ勝ちを呼び込んだ)
 今回の「ジョージア魂」賞は、6月4日から17日にかけて行われた公式戦から山田久志氏(元阪急)、高木豊氏(元大洋)、伊東勤氏(元西武)、桑田真澄氏(元巨人)、柳本元晴氏(週刊ベースボール編集長)、二宮清純(当HP編集長)の6名の選考委員によってノミネート6プレーが選出され、「ジョージア ベースボールパーク」のサイト上のファン投票によって決定しました。和田一浩外野手のプレーには、総投票数68401票中、最多の14819票が集まりました。

 また「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、二宮清純の書き下ろしコラム「野球探偵007」のコーナーが更新されました。受賞プレーはもちろん、ノミネート6プレーの中から二宮がイチオシしたものに関して、それぞれコラムを掲載します。当サイトでは、その中から二宮が推薦した広島・前田智徳外野手(6月10日、千葉ロッテ戦での土壇場で同点に追いつく魂の二塁打)のコラムを特別に掲載します。

 広島・前田智徳「ラストサムライ」

 ここ一番での勝負強さは未だにチーム随一だ。ピッチャーにすれば、ピンチで最も迎えたくないバッターだろう。
(写真:死球で右手首を骨折した4番・栗原健太の代打として登場。期待に応えた)

 カープ前田智徳のバットが火を噴いた。6月10日、千葉ロッテ戦。2点ビハインドで迎えた9回表2死2、3塁、クローザー小林宏のチェンジアップをものの見事に打ち返した。
 ライトオーバーの2点タイムリー。試合を振り出しに戻し、その後の逆転勝利を呼び込んだ。

 昨季は監督との確執もあって、1試合も1軍の試合には出場していない。「引退か?」との声も聞かれたが、前田にはまだやり残したことがあった。
 足にいくつもの故障を抱え、外野のポジションにつくことは難しいが、一振り稼業の代打なら、チームの役に立てる。「迷惑をかけたチームへの最後の奉公」との気持ちが前田にはあるのではないか。

 もとより、彼の天才的な打撃技術は自他ともに認めるところ。あの中日・落合博満監督でも前田には一目置く。
 ただ彼は単なる「天才」ではない。「孤高の」というただし書きが必要だ。
 余計なことは一切、しゃべらない。みだりに笑顔を見せない。ファンやメディアに媚びない。まさにユニホームを着たサムライである。

 もしかすると、今季が最後のシーズンになるかもしれない。「孤高の天才」の芸術的な打撃を目に焼き付けたいと多くのカープファンが外野スタンドに足を運ぶ。
 これからもラストサムライの執念の一振りに刮目したい。

<前田智徳(まえだ・とものり)プロフィール>
1971年6月14日、熊本県出身。熊本工高から90年にドラフト4位で広島に入団。2年目に外野のレギュラーを獲得し、リーグ優勝に貢献。以後、アキレス腱断裂などの故障と戦いながら、孤高の天才打者として赤ヘル打線を支える。07年に通算2000安打を達成。ベストナイン4回、ゴールデングラブ賞4回。

「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、受賞した和田一浩外野手についても二宮清純の書き下ろしコラムを掲載中!
 第7回「ジョージア魂」賞ファン投票も合わせて実施中です。埼玉西武・細川享捕手、広島・東出輝裕内野手、阪神・浅井良外野手、福岡ソフトバンク・山田大樹投手、横浜・藤田一也内野手、オリックス・鈴木郁洋捕手の6プレーがノミネートされています。ぜひ投票に参加してみてください。

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