缶コーヒーブランド「ジョージア」は、今シーズンよりプロ野球12球団と提携、さらにNPBパートナー契約を締結し、“チームの勝利のために貢献した素晴らしいプレー”に贈られる「ジョージア魂」賞を創設しています。このたび、第5回の「ジョージア魂」賞が決定しました。今回は東京ヤクルト・相川亮二捕手が5月29日(対オリックス戦)にみせた渾身のブロックに対して賞が贈られます。

(写真:相手の追撃を体を張って阻止。チームの連敗を9で止めた)
 今回の「ジョージア魂」賞は、5月21日から6月3日にかけて行われた公式戦から山田久志氏(元阪急)、高木豊氏(元大洋)、伊東勤氏(元西武)、桑田真澄氏(元巨人)、柳本元晴氏(週刊ベースボール編集長)、二宮清純(当HP編集長)の6名の選考委員によってノミネート6プレーが選出され、「ジョージア ベースボールパーク」のサイト上のファン投票によって決定しました。相川亮二捕手のプレーには、総投票数56054票中、最多の13197票が集まりました。

 また「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、二宮清純の書き下ろしコラム「野球探偵007」のコーナーが更新されました。受賞プレーはもちろん、ノミネート6プレーの中から二宮がイチオシしたものに関して、それぞれコラムを掲載します。当サイトでは、その中から二宮が推薦した千葉ロッテ・吉見祐治投手(5月29日、横浜戦で古巣相手に勝利)のコラムを特別に掲載します。

 千葉ロッテ・吉見祐治「数センチの大きな進歩」

 環境は人を変える。そのことをあらためて実感したピッチングだった。横浜から千葉ロッテに移籍した吉見祐治のことだ。5月29日、古巣との直接対決(千葉マリンスタジアム)。6回3安打無失点の好投をみせ、移籍からわずか20日間で2勝をあげた。
(写真:移籍後初登板の東京ヤクルト戦でも6回2失点で白星を手にした)

「見返したい気持ちもあったし、活躍するのが育ててもらった恩返しですから」
 2001年に横浜入りした際には即戦力左腕と期待され、ハマの大魔神・佐々木主浩(当時マリナーズ)の背番号「22」を与えられた。2年目には11勝8敗の成績でヤクルト・石川雅規と新人王を争った。

 だが以降は伸び悩んだ。シーズン途中の金銭トレードに、本人は事実上の“放出”と感じたことだろう。「腕が振れていたし、直球もよく走っていた」と対戦した元同僚の村田修一は語った。吉見の胸の内には、かなり期するものがあったに違いない。

 ただ、気持ちだけで急に勝てるようになるほど、プロの世界は甘くない。彼は勝てるコツをつかんだ。そのきっかけを与えたのが西本聖投手兼バッテリーチーフコーチだ。教えたのはプレートの使い方。それまで軸足を半分プレート板の上に乗せて投げていたのを、プレートにつけて立つようアドバイスしたのだ。

 現役時代、ドラフト外入団としては最多の165勝をあげた西本だけに、その投球理論は確かなものがある。以前聞いた、こんな話を思い出した。
「投球のときにプレート板に足をしっかりつけて投げる必要があるのに、かかとがずれてしまう投手が多い。本来はプレートを壁にして、しっかり重心をためて蹴ることで安定したいいボールが投げられる。かかとがずれるということは軸がずれる。軸がずれればリリースポイントがずれる。リリースポイントがずれればボールの軌道もずれますよ」

 確かにこの日の吉見はコントロールも安定し、ボールにキレがあった。もともとは東北福祉大時代、シドニー五輪日本代表にも選ばれたほどの投手である。わずか数センチ、軸足の位置を変更しただけで、輝きを取り戻した。7年間の低迷を挽回したい。

<吉見祐治(よしみ・ゆうじ)プロフィール>
1978年5月21日、和歌山県出身。星林高を経て、東北福祉大時代はシドニー五輪日本代表にも選ばれる。横浜を逆指名し、2001年にドラフト2位で入団。2年目に2ケタ勝利を挙げるも、昨季は3勝に終わるなど不本意なシーズンが続いていた。5月に横浜から金銭トレードで移籍。左の先発要員として期待されている。


「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、受賞した相川亮二捕手についても二宮清純の書き下ろしコラムを掲載中!
 第6回「ジョージア魂」賞ファン投票も合わせて実施中です。中日・和田一浩外野手、福岡ソフトバンク・松中信彦外野手、北海道日本ハム・糸井嘉男外野手、広島・前田智徳外野手、オリックス・T−岡田外野手、東京ヤクルト・由規投手の6プレーがノミネートされています。ぜひ投票に参加してみてください。

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