『マツダオールスターゲーム2010』第2戦が24日、HARD OFF ECOスタジアム新潟で行なわれた。全パが序盤に試合の主導権を握ったものの、全セも中盤から猛追し、結局5−5の同点のままゲームセット。両者のプライドをかけた一戦は引き分けに終わった。

 ブラゼル、値千金の同点弾(HARD OFF ECOスタジアム新潟)
全パ   5 = 130010000
全セ   5 = 001030010
本塁打  (パ)山崎2号ソロ、里崎1号2ラン
       (セ)ブラゼル1号ソロ
 山崎武司(東北楽天)の一発に抑えられた前日の第1戦の借りを返すかのように、全パが初回から全セの先発・東野峻(巨人)を攻め立てた。先頭打者の片岡易之(埼玉西武)が初球を狙い、レフトフェンス直撃の二塁打で出塁すると、1死後、稲葉篤紀(北海道日本ハム)がライト前へ。片岡は俊足を飛ばし、先制のホームを踏んだ。

 その裏、片岡に負けじと全セの青木宣親(東京ヤクルト)が足を見せた。左前安打で出塁した青木は坂本勇人(巨人)の打席での初球、二盗を成功させると、さらに小笠原道大(巨人)の打席では三盗を決め、得点のチャンスをつくった。しかし、後続の坂本、小笠原、ラミレスと巨人が誇る強打者が全パの先発・杉内俊哉(福岡ソフトバンク)を打ち崩せず、得点を奪うことができなかった。

 すると2回表、今度は全パがパワーを見せた。1死から山崎武が2試合連続弾となるソロを放つと、さらに二塁に鉄平(楽天)を置いての場面、里崎智也(千葉ロッテ)がレフトスタンドへ2ランを放ち、早くも試合の主導権を握る。

 しかし、じりじりと全セが追い上げをはかる。まずは3回裏。2死から坂本が左前安打で出塁すると、小笠原がタイムリー二塁打を放ち、1点を返した。5回表、多村仁志(ソフトバンク)のタイムリーで全パに再び4点差に広げられた全セはその裏、全パの3番手・永井怜(楽天)をとらえ、猛攻を見せた。東出輝裕(広島)、松本哲也(巨人)の連打で無死一、二塁とすると、青木が左中間を破る走者一掃のタイムリー三塁打を放ち、2点を返した。さらに続く森野将彦(中日)の犠飛で1点差に迫る。

 そして8回裏にはブラゼルが、この回かわったばかりの川岸強(楽天)から同点弾を放ち、試合を振り出しに戻した。そして試合はそのまま最終回へ。全セは林昌勇(東京ヤクルト)が無失点に抑えると、その裏、全パはシコースキー(西武)が三者凡退に切ってとり、ゲームセット。真夏の夜の祭典は引き分けで幕を閉じた。MVPには4安打を放った片岡が選出された。