18日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2007」(男子)がさいたまスーパーアリーナなどでスタートした。開幕戦、チュニジアと対戦した日本はフルセットの末に逆転負けを喫し、初戦を白星で飾ることはできなかった。
(写真:攻撃の要となった若きエース・清水)

チュニジア 3−2 日本
(22−25、21−25、18−25、25−22、16−14)
 第1、2セットは期待された越川優と石島雄介がなかなか波に乗れず、日本はチュニジアに苦戦。第1セットをなんとか奪ったものの、第2セットは序盤からチュニジアにリードを奪われ、落としてしまった。
 しかし、その中で一人気を吐いたのが東海大学3年ながら先発に起用されたオポジットの清水邦広だった。ライトから強烈なスパイクを次々と決め、日本の攻撃の中軸を担った。

 セットカウント1−1で迎えた第3セット、ようやく石島が本来の調子を取り戻し始めた。レフトから強烈なスパイクを決めると、今度は相手の不意をつきフェイント。さらにライトからのストレートを決め、チームを引っ張った。

 第3セットを25−18で奪った日本は、少し気を緩めてしまったのか、第4セットは大事なところでミスが出た。特に味方がポイントを奪い、「ここから挽回!」という場面でサービスミスを繰り返したことで、最後まで勢いに乗れなかった。

(写真:選手らに指示を与える植田監督)
 そして第5セット、日本が主導権を握り、14−12とマッチポイントを迎えた。ところが、ここで日本の詰めの甘さが出た。マークの厳しくなった清水がスパイクをアウトにすると、今度は石島のスパイクがブロックに止められ、14−14と追いつかれてしまう。思わず植田辰哉監督がタイムアウトをとり、選手たちに気持ちをを切り替えるようにと指示した。だが、清水が3枚ブロックにかかり、逆にチュニジアのマッチポイントとなる。最後は松本慶彦のクイックをブロックしたボールをチュニジアがコートに押し込み、ゲームセット。

 予想外にも黒星発進となった植田ジャパン。明日は韓国との一戦に臨む。気持ちを切り替え、明日こそは日本の底力を見せてほしい。