19日、「FIVB(国際バレーボール連盟)バレーボールワールドカップ(W杯)2007」(男子)第1ラウンド第2戦が、さいたまスーパーアリーナなどで行なわれた。前日、開幕戦を白星で飾ることができなかった日本だが、今日は韓国を終始圧倒し、ストレートで今大会初勝利を挙げた。
(写真:目覚ましい活躍でチームの士気を高めたキャプテン・荻野)

日本 3−0 韓国
(25−15、25−20、25−21)
 前日、チュニジアにマッチポイントを得ながら逆転負けを喫した日本。前日の汚名返上とばかりに、この試合は第1セットからエンジン全開のプレーを見せた。特に今大会初めて先発に起用されたキャプテン・荻野正二がベテランらしい安定したプレーでチームを盛り上げた。
「荻野は決してジャンプ力があるわけではない。しかし、ブロックを交わして打つのがうまい。またキャプテンとしてチームの士気を高めてくれる」という植田辰哉監督の狙い通り、大事な場面でスパイクやサーブを決め、期待に応えた荻野。
 そのキャプテンに続けとばかりに清水邦広、石島雄介の若手もパワフルにスパイクを決めた。

(写真:勝利に大きく貢献した石島<左>と松本)
 さらに、昨日はほとんど機能していなかったセンター線も素早い速攻を決めるなど、終始韓国を圧倒した日本は、第1セットを10ポイント差で選手した。続く第2セットも一度もリードを奪われることなく、25―20で韓国をかわし、勢いに乗る。 

 しかし、第3セットは韓国が粘りを見せ、一進一退の攻防戦が繰り広げられた。この均衡を破ったのは、やはりベテランの荻野だった。清水のサービスミスで嫌なムードになりかけたところを、3枚ブロックをかわした見事なストレートで流れを引き戻す。さらには自らのサービスエースで2ポイントを連取。一気に5ポイント差をつけ、優位に立った日本は第3セットも奪い、ストレート勝ちを収めた。

 明日20日は今年のアジア選手権でフルセットの末に敗れているオーストラリアと対戦する。チュニジア以上に高さのある同国に対し、どのような戦略をたてるのか。開幕戦の二の舞を踏まないためにも、攻撃の組み立てが重要となる。それだけに、明日はセッターが勝敗のカギを握るかもしれない。