7日、bjリーグのプレスカンファレンスが行われ、今シーズンから新規参入した3チーム(秋田、島根、宮崎)を加えた全16チームのヘッドコーチと代表選手が一堂に会し、今シーズンにかける意気込みを語った。今シーズンはイースタン・カンファレンス7チーム(秋田、仙台、新潟、富山、埼玉、東京、浜松)、ウエスタン・カンファレンス9チーム(滋賀、京都、大阪、島根、高松、福岡、大分、宮崎、沖縄)が参加。チャンピオンの座をかけ、16日から各会場で熱戦が繰り広げられる。
(写真:6シーズン目を迎えるbjリーグ)
 6シーズン目を迎えたbjリーグは、日本バスケットボール協会から初めてリーグを承認され、ナショナルチームへの道が開かれた。その第1号として島根スサノオマジックの石崎巧選手が選出されている。また、9月に行なわれた日韓のチャンピオンゲームズでは、09−10シーズン覇者の浜松・東三河フェニックスが韓国リーグ覇者に得失点差で勝利し、bjリーグのチャンピオンとして初優勝を果たした。

(写真:河内コミッショナーも熱戦を期待している)
 こうした動きの中、16日に開幕する今シーズンのテーマは「バスケがある街 興奮・元気・希望」。これについて、河内敏光コミッショナーは次のように述べた。
「ブースターには試合を観戦してもらい、湧き出る“興奮”を感じ、見ていて楽しいスポーツエンターテインメントを提供することで“元気”が生まれ、会場を出る際には、飛び立つ“希望”をもってもらえれば、と考えている。1試合でも多く会場に足を運んでもらい、選手たちに熱い声援をお願いしたい」

 今シーズン、イースタン・カンファレンスはこれまで通り、上位4チームによってファイナル4進出をかけたセミファイナルが行われる。一方、ウエスタン・カンファレンスは上位2チームは自動的にセミファイナル進出が決まるが、残り2枠をかけて3〜6位のチームによるファーストラウンドが行なわれる。また、オールスターは来年1月23日、大阪府立体育会館で開催。ブースター投票およびリーグ推薦によって選出された各カンファレンス10名の選手が参加し、イースタンvs.ウエスタンで行なわれる。

 各チームのヘッドコーチ、代表選手のコメントは次の通り。

秋田ノーザンハピネッツ
ロバート・ピアスHC
「ノーザンハピネッツはベテランの長谷川(誠)から18歳最年少の澤口(誠)までいるとても面白いチーム。1年目からプレイオフを目指す」
長谷川誠
「ケガ人もなく、チームは順調。新規参入で立ち上がって日も浅いので、まずは多くの県民に愛されるようなチームづくりをしている」
(写真:昨季まで2年間、滋賀の指揮を執ったピアスHC)

仙台89ERS
浜口炎HC
「今シーズンはチームテーマを“ワンチーム・ワンゴール”とした。アクティブに動けるチームづくりをしていきたいと思っている」
橘佳宏
「たくさん練習をしているので、いい準備ができている」

新潟アルビレックスBB
廣瀬昌也HC
「今シーズンは外国人選手が全て入れ替わり、日本人選手も主力3人だけが残った。今はまた新たなチームを作り上げている過程にある。澤岻(直人)選手の獲得も決まり、今シーズンは非常にポテンシャルの高い選手がたくさんいるので、楽しみにしている。今シーズンも変わらず、速いテンポのバスケットを心がけたチームづくりをしていきたい」
池田雄一
「早い内から練習をしているので、日本人も外国人選手もコミュニケーションがしっかりととれて、非常にいい状態。これからまだまだ改善すべき点はあるが、一歩でも二歩でもレベルを上げて、開幕に備えたい」

富山グラウジーズ
衛藤晃平HC
「過去あまりいい成績を残していないが、参入して5年目を迎え、今シーズンは“チャレンジ”をチームスローガンとしてポジティブに頑張っていきたい。選手もスタッフも、優れたキャリアをもつ者はいないが、粘り強く、我慢強く、シーズンを戦い抜きたい」
水戸健史
「しっかりと準備をしてきているので開幕が楽しみ」

埼玉ブロンコス
ボブ・ナッシュHC
「私たちは勝つためにチームを組み、ハードにプレーするために毎日練習に励んでいる。初のプレーオフ進出を目指して頑張りたい」
波多野和也
「今シーズンはナッシュHCが新しく就任し、チームの仕上がりもいい」

東京アパッチ
ボブ・ヒルHC
「家族と共に東京に引っ越してきてから、約1カ月が経った。東京や日本の文化について学ばせてもらっている。今シーズンの戦いを楽しみにしている」
青木康平
「チームの雰囲気はすごくいい。ダラスでキャンプしたことでいい方向に向かっている。いい環境で練習ができているので、今季こそチャンピオンを狙っていきたい」

(写真:今季も「中村節」は健在だ)
浜松・東三河フェニックス
中村和雄HC
「今シーズンは国際色豊かで経験豊富、また日本人は有望な若いヘッドコーチがそろった。選手もHCも昨年よりは相当レベルアップをして、シーズンに入っていけると思う。最後までどこが勝つかわからない、そういう混戦状態でなだれこんでいくのではないかと予想している。きっと、おもしろいゲームが各会場で展開できると信じている。日本のバスケットボールが世界に通じるように、bjがその一端を担えるように一生懸命頑張りたい」
岡田慎吾
「たくさん対外試合ができて、いい準備ができている」

滋賀レイクスターズ
石橋貴俊HC
「昨シーズンは“ベストブースター賞”をもらい、日本で一番熱いブースターをもっているチーム。選手もいい人材がそろっているので、今シーズンはそうしたブースターの期待に応えられるようにしたい」
岡田優
「10年ぶりに地元の滋賀に帰って来て、すごく楽しみ。チームもまだ上昇中なので、これからだと思う」

京都ハンナリーズ
青野和人HC
「昨シーズン、本当に悔しい思いをした。今シーズンは中、外とバランスよくメンバーをそろえて、何よりもチーム力という点に力を入れて日々、激しいトレーニングをしている。プレーオフ進出ではなく、プレーオフ、その先の有明(ファイナル)で勝てるチームをつくっていく」
マクムード・アブドゥル・ラウーフ
「優勝経験のある選手も含め、ケミストリーがよくなっている。自分自身ももっと勝ち星を伸ばせるプレーを目指したい」
(写真:NBAでMIP賞を獲得したこともあるラウーフ)

大阪エヴェッサ
ライアン・ブラックウェルHC
「HCになって初めてのシーズンだが、リーグ全体がレベルアップしていると思う。激しい競争が展開されると思うので楽しみにしている」
リン・ワシントン
「個人的にはブラックウェルHCとはカレッジ時代から共にプレーしたり対戦したりしてきているので、とてもフィットしている。チーム状況もよく、プロフェッショナルな練習方法で試合に臨む態勢を整えている」

(写真:bjリーグで初めて日本代表に選出された石崎)
島根スサノオマジック
ジェリコ・パブリセビッチHC
「bjリーグのHCになれたことをうれしく思う。一生懸命に頑張って、リーグの歴史に名前を刻むようなチームになるように努力する」
石崎巧
「新規チームなので、まだまだ右も左もわからない状況だが、これから僕たちのチームスタイルを確立させて、しっかりとした準備をしていきたい」

高松ファイブアローズ
金澤篤志HC
「今シーズンのチーム編成としては、機動力のある選手が集まった。スピード感あふれるバスケットを展開していきたいと思っている。昨シーズン、一度はチームを解散してしまったが、ブースターの支援のもと、再生することができた。今シーズンはブースターに感動と夢を与えることができるようにチーム一丸となって戦っていきたい」
高田秀一
「ユニホームも変わり、新規一転、頑張りたい」

ライジング福岡
石井事業部長(小川忠晴HCはケガのために欠席)
「今シーズンはオフェンス、ディフェンスともに攻撃的にしかけるチームづくりを第一に考えている。オフェンス面ではとにかく得点を取ること。ディフェンス面では個々の選手が1対1をしっかりと行なって、チームディフェンスにスムーズに移行できるようにということで、今は開幕に向けて選手、スタッフ一丸となって練習に励んでいる」
マイケル・パーカー
「チーム状況は非常によく、新加入した選手も日々の練習によってケミストリーがとれてきている。今シーズンは強いチームになると楽しみにしている」

大分ヒートデビルズ
エルジェイ・ヘップHC
「チームにはコート内外で非常に優れた人材が集まっている」
鈴木裕紀
「ヘップHCのもと、日々成長できるように、チーム一丸となって、ハードな練習をしてきたいと思う」

宮崎シャイニングサンズ
遠山向人HC
「新規参入チームで自分を含めてとても若いチーム。心を込めて、また誇りをもって、シーズンを戦い抜きたい」
清水太志郎
「僕自身、地元でプレーできることを嬉しく思う。新規チームだが、選手も元気があり、HCもハッスルプレーが大好きなので、若さを出したプレーを展開できたらと思っている」
(写真:県内初のプロチームを指揮する遠山HC)

琉球ゴールデンキングス
桶谷大HC
「今シーズンは厳しさ、激しさを前面に押し出して、チーム一丸となって王者奪還に向けて頑張りたい」
与那嶺翼
「今はケガ人なく、順調にきている」