17日、プロ野球パ・リーグのクライマックスシリーズファイナルステージ第4戦が行われ、効率よく得点を重ね、最後は継投で逃げ切ったロッテが2勝目を挙げた。これで対戦成績をロッテ2勝3敗とし、勝負は第4戦以降にもつれこんだ。

◇ファイナルステージ(第4戦)
 渡辺、9回途中2失点の好投(ロッテ2勝3敗、ヤフードーム)
千葉ロッテ      4 = 010101001
福岡ソフトバンク   2 = 000000002
勝利投手 渡辺俊(1勝0敗)
敗戦投手 陽(0勝1敗)
セーブ   小林宏(1S)
本塁打  (ロ)今岡1号ソロ
 一つも負けが許されない崖っぷちに立たされた千葉ロッテがチャンスを確実にし、試合の主導権を握った。

 2回表、まずは今岡誠の一発でロッテが先制した。すると、ソフトバンクの先発・陽耀勲の制球が乱れ始める。4回表、3回に続いて陽は先頭打者のサブローを四球で出塁させる。2死後にも金泰均を四球で出し、一、二塁とすると、続く大松尚逸にタイムリーを打たれ、2点目を失った。

 ソフトバンクは継投でなんとか流れを変えようとするが、3番手・甲藤啓介もロッテ打線につかまった。6回表、先頭打者の今江敏晃に二塁打を打たれると、今岡に送りバントを決められて1死三塁に。続く金の内野ゴロの間に今江が生還し、ロッテが1点を追加した。

 投げてはシーズン終盤は不調に苦しんだ先発・渡辺俊介が、打たせて取る丁寧なピッチングで要所を締め、8回までソフトバンクを無失点に封じた。このまま渡辺の完封かと思われた矢先、最終回にソフトバンクが粘りを見せる。

 先頭の本多雄一が二塁打を放つと、続く松中信彦の当たりはショート後方へ。この打球を追ったロッテの遊撃手・西岡、左翼手・清田育宏が衝突してしまう。結果的にはヒットとなり、無死一、三塁とした。そしてこの試合無安打に終わっていた小久保裕紀がキャプテンとしての意地を見せ、渡辺のシンカーをセンターへ。ソフトバンクがまずは1点を返した。

 ここでロッテは渡辺から小林宏にスイッチした。久々の登板となった小林は多村仁志をセカンドフライに打ち取るも、代打・オーティズにはカウント2−0と追い込みながら四球で出してしまう。さらに2死後には途中出場の柴原洋を死球で出し、押し出しで2点差に迫られる。

 打席には第2戦で決勝タイムリーを放った山崎勝己。しかし、ここは攻めの姿勢を貫いた小林に軍配が上がる。山崎は内角に食い込むストレートに手を出し、打球はファウルグラウンドへ高々と上がった。これを里崎がフェンスぎりぎりのところでキャッチし、ゲームセット。ロッテが逃げ切ってソフトバンクの日本シリーズ進出を阻んだ。