17日、プロ野球セ・リーグのクライマックスシリーズファーストステージ第2戦が行われた。一時は4点差あったゲームを巨人がひっくり返し、中日が待つファイナルステージ進出を決めた。

◇ファーストステージ(第2戦)
 阪神、継投失敗で逆転負け(巨人2勝0敗、甲子園)
巨人   7 = 000020320
阪神   6 = 201012000
勝利投手 越智(1勝0敗)
敗戦投手 藤川球(0勝1敗)
セーブ   山口(2S)
本塁打  (巨)高橋1号ソロ
 先に試合の主導権を握ったのは阪神だった。前日の第1戦、“Gキラー”の能見篤史で初戦を落とし、崖っぷちに立たされた阪神が初回から積極的な攻撃を見せる。この試合、1番に打順を変えたマートンがヒットで出塁すると、平野恵一が送りバントを決める。鳥谷敬は三振に倒れるも、新井貴浩が初球、高めに浮いたストレートをライトへ。マートンが一気に三塁をまわり、先制のホームを踏んだ。さらに2死一、三塁からブラゼルにもタイムリーが出て、阪神が2点をリードした。

 巨人も3回表には2死ながら満塁と一打同点のチャンスをつかんだ。しかし、朝井に代わって送られた代打・李がショートフライに倒れ、ランナーを返すことができなかった。

 ピンチのあとにチャンスあり。阪神はその裏、2番手・グライシンガーの暴投などもあり、1死一、三塁と再びチャンスをつかむと、桜井広大の犠牲フライで3点目をあげた。

 5回表、巨人はヒットとエラーで1死一、二塁とすると、小笠原道大がタイムリーを放ち、1点を返した。なおも1死一、三塁からラミレスの犠牲フライで1点差に迫った。しかし、その裏、代わったばかりのMICHEALがブラゼルの犠牲フライで1点を失い、再び2点差とされる。阪神は6回裏にも平野の2点タイムリーで追加点をあげ、その差を4点に広げた。

 ところが、先発・久保康友から久保田智之へとスイッチした7回表、巨人打線が反撃に出た。2死ながら三塁とすると、阿部慎之助の打球を平野がファンブルし、三塁ランナーの小笠原が生還。さらに続く高橋由伸に一発が出て、1点差に迫った。

 そして8回表、マウンドに上がった阪神の守護神・藤川球児に対し、2死無走者から亀井義行が四球で出塁する。小笠原が二塁打で続いて二、三塁とすると、ラミレスが走者一掃のタイムリーを放ち、逆転に成功した。

 その1点を越智大祐、山口鉄也の継投で守りきり、巨人が連勝。ファイナルステージ進出へとコマを進めた。20日からは日本シリーズへの切符をかけて中日と対戦する。