メジャーリーグのワールドシリーズは29日、第2戦が行われ、初戦をとったサンフランシスコ・ジャイアンツがテキサス・レンジャーズを9−0と圧倒し、2連勝した。ジャイアンツがマット・ケーン、レンジャーズがC.J.ウィルソンと両先発による投手戦となったゲームは5回、ジャイアンツがエドガー・レンテリアのソロで先制。7回にも1点を追加する。投げてはケーンが相手打線を8回途中まで4安打無失点に抑える好投。その裏には、レンジャーズ投手陣の乱調につけこんで一挙7点を奪い、試合を決めた。第3戦は1日の移動日を挟み、レンジャーズの本拠地に場所を移して実施される。
 ケーン、今プレーオフは3試合でわずか1失点(ジャイアンツ2勝、AT&Tパーク)
テキサス・レンジャーズ      0 = 000000000
サンフランシスコ・ジャイアンツ 9 = 00001017×
勝利投手 ケーン(1勝0敗)
敗戦投手 ウィルソン(0勝1敗)
本塁打  (ジ)レンテリア1号ソロ

 2試合で計20点。投手力が売りのジャイアンツが打力でもレンジャーズを圧倒した。
 立ち上がりは静かだった。初回はいずれも3者凡退。4回までジャイアンツは2安打、レンジャーズは1安打と投手戦の様相を呈していた。

 先に大きなチャンスを迎えたのはレンジャーズだ。5回、両軍でこの試合初めて先頭打者が2塁打で出塁する。しかし、下位打線で後続が続かず、無得点。先取点はならなかった。すると、その裏、ジャイアンツは1死から8番レンテリアがレフトへのソロ本塁打を放ち、1点を先行する。下位打線で得点を奪ったジャイアンツと、奪えなかったレンジャーズ。ここに現時点での両者の勢いの差が垣間見えた。

 それでもレンジャーズは直後に連打と相手のバッテリーミスで1死2、3塁と絶好機をつくる。だが、頼みの4番ネルソン・クルーズ、5番イアン・キンスラーがそろって凡退。ジャイアンツ先発のケーンは8回途中まで投げてスコアボードにゼロを並べた。

 すると打線は7回、前夜は勝ち越し3ランを打ったフアン・ウリベが貴重な2点目のタイムリー。続く8回は、2死無走者から4連続四球と乱調の相手リリーフ陣につけこみ、一挙7点の猛攻をみせる。ジャイアンツは本拠地の1、2戦で見事連勝をおさめ、シリーズの主導権を握った。