日常の食事・メンタル面を含めたスポーツ・ニュートリションの実践、勝てる選手・勝てるチームをサポートする栄養指導、スポーツの現場でのきめ細やかな栄養指導など、多くのアスリートやスポーツに関わる人々を栄養の面からサポートし、大きな成果へとつなげている『ザバス スポーツ&ニュートリション・ラボ』。その活動を二宮清純が定期的に取材し、レポートをSAVASサイト内で掲載しています。
 今回は2階級制覇を目指し、11月26日のWBC世界フェザー級王座決定戦に臨むボクシングの長谷川穂積選手を訪問。4月に行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチに向けた減量計画を、ザバス スポーツ&ニュートリション・ラボの村野あずささんとともに振り返りつつ、来る決戦への意気込みを語ってもらいました。
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 当サイトではインタビューの一部を特別にご紹介します。

<1時間動いて50gしか減らない……>

二宮: これまで長谷川選手は約3週間で10キロ以上も一気に減量していたそうですね。でも、前回は計画を立てて1カ月半前から減量をスタートした。順調に体重は落ちましたか?

長谷川: 前回はうまくいきましたね。試合中もビックリするくらいよく動けました。次回、この状態がつくれたら勝てる自信があります。確か僕の記憶では前回は1カ月前の段階で6キロオーバーでした。いつもよりちょっと早い減量ペースだったんですけど、最後の1〜2週間前まで、しんどいと感じることがほとんどなかったですね。

二宮: 3週間で10キロ以上も落とすなんて、一般人では考えられない。それを1度のみならず、防衛戦のたびに繰り返していたわけですから本当に大変だったでしょう? 今までで一番きつかったのは?

長谷川: 10回目の防衛戦(2009年12月)の時ですね。まだ体重オーバーしているのに、前日に1時間ぐらい動いても50グラムしか落ちていなかった……。12月で寒かったのもあって、着込んでトレーニングしてもなかなか体重が減りませんでした。でも減量は冬より夏のほうがもっときついですよ。暑い上にさらに汗をかいて落とさないといけないので、体力を奪われてバテてしまう。今年の夏みたいに暑かったら、本当にきつかったと思います。その意味では、この夏は休めてよかったのかもしれません。

二宮: 前回は村野さんがカロリー計算をした上で、食事のメニューも提案されたとか。メニュー作成のポイントはどこにあったんですか。

村野: 長谷川選手からは減量中に足がつったり、貧血状態になることが多いと伺っていました。減量方法をお聞きすると、食事の回数も1日2回で、必要な栄養が確保できていない。1週間前からは水分も極力控え、残り3日はドライアウトで体を絞っていたんです。これではコンディションの維持もできないし、パフォーマンスも低下してしまいます。ですから、1日3食でタンパク質やビタミン、ミネラルといった必要な栄養を極力摂取しながら、低脂肪、低カロリーになるように工夫しました。

二宮: メニューづくりの上で、長谷川選手の希望はどの程度、反映されているのですか?

村野: 大幅に食事の内容が変わるのもストレスになってしまいますから、普段の長谷川選手の食事の傾向を伺いながら作成しました。奥様にもお会いしてお話など伺いながら取り組みました。減量についてはいろいろ勉強もされていて、少しでも美味しくヘルシーな食事になるように、食材にこんにゃくを使ったり、調理方法も工夫されていました。だから、そういった部分も踏まえてメニューをご提案しました。もちろん、すべてがご提案どおりにはならなかったでしょうが、参考にはしていただけたのではないかと思っています。

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