9月1日から6日、愛知県豊田市・スカイホールでハンドボール男子の北京五輪アジア予選が開催される(女子は8月25日〜28日、カザフスタンにて開催)。
 ハンドボール男子日本代表は、1988年のソウル大会以来、五輪出場から遠ざかっている。クロアチア出身のリマニッチ監督に率いられ、5大会ぶりの五輪出場を目指す。
 五輪出場枠は開催国中国を含め12。出場権を得るためには、アジア予選で優勝することが条件となる。宿敵・韓国をはじめ、クウェート、カタールなど強敵が揃うアジア予選、日本は9月1日の初戦でアラブ首長国連邦(UAE)と対戦、3日にクウェート、5日にカタール、6日には韓国と顔を合わせる。
 大会は5カ国が参加して総当たりのリーグ戦を実施し、1位が北京五輪の出場権を獲得。2位は世界最終予選(来年5月30日〜6月1日・開催地未定)の出場権を得る。
 日本代表は、エースの宮崎大輔(大崎電気)の怪我の回復具合が気がかりだが、東慶一(湧永製薬)、昨年12月のドーハ・アジア大会でチーム最多の37得点を挙げた若手の門山哲也(トヨタ車体)らが攻撃の中心。クロアチア出身のリマニッチ監督が掲げる「堅守速攻が勝つための基本」というコンセプトのもと、海外遠征を重ね実戦の舞台での経験も多く積んできた。
 ドーハ・アジア大会で6位にとどまった日本にとっては、厳しい現状に変わりはないが、日本開催という地の利を生かし、悲願の五輪出場切符獲得を目指したい。

 「TOGETHER!」合言葉にサポーターが団結

 アジア予選に向け、日頃から日本リーグの試合などを中心に応援するファンの間から、「サポーターの後押しで日本代表を北京五輪へ!」という動きが高まっている。ハンドボールの総合情報サイト「Handball EIGHT! 8 」を運営するハンドボールサポーターの齋藤和也氏らが中心となり、一体感のある応援で日本代表を後押しするため会場となる愛知・スカイホール豊田を「チャンピオンブルーで染めよう」と呼びかけている。

 7月中旬には、ハンドボールサポーター、指導者、現役選手、日本協会関係者らが集まり、都内で決起集会が開かれた。 
(写真:日本代表を北京五輪へ後押し!)
 現役選手では大崎電気所属の東俊介選手もこの会に出席。代表として国際舞台でプレーしたことのある経験を踏まえての意見を積極的に提案。東選手は自身のブログでも「代表選手の競技力だけではなく、スタッフの指導力や采配、協会の政治力、サポーターの圧力など、競技に関わる様々な要素全てで、国と国の力を競い合うのが国際試合だと思う。つまりハンドボールの実力で上回っているだけでは、国際試合で勝利することは出来ない。(中略)サポーターの力で、日本代表を北京に連れていきましょう!」と呼び掛けている。
 日本代表を牽引するキャプテンの中川善雄選手(大崎電気)は次のようにコメントを寄せた。
「国際大会で勝つことはたとえホームであっても難しい。それ故、会場に自分達と同じ思いのサポーターがいるだけで勇気と自信を与えてくれ、いつも以上の力を出させてくれる。
 一体感を持ち合うことにより、相手国に対してスタンドと共にプレッシャーを与え、自分達の誇りを見せ付けられる。またハンドボールの関係者だけでなく、競技の枠を超えたつながり合いがもてる心強い存在である。皆で力を合わせて戦い、何としても北京オリンピックへの切符を手にしたい」

 男子の会場では、サポーター有志で作成したチャンピオンブルーの応援チラシが配布される。会場をブルー一色に染め「TOGETHER!」を合言葉に8番目の選手としてチームを後押しする計画が着々と進んでいる。
「チャンピオンブルー」に身を包んだサポーターたちが、北京五輪出場権を目指す日本代表とともに、一体となって戦う。


ハンドボール北京五輪アジア予選
2007年9月1日〜6日・愛知県豊田市「スカイホール豊田」
<日本代表戦の日程>
9月1日(15:00〜) 対UAE(アラブ首長国連邦)
9月3日(19:00〜) 対クウェート
9月5日(16:00〜) 対カタール
9月6日(16:00〜) 対韓国

※「Handball EIGHT! 8」HPは>>こちら