4月3日(日)
◇決勝
 史上最多の通算74安打
東海大相模(神奈川)   6 = 002120100
九州国際大付(福岡)   1 = 000000001
【本塁打】
(東)佐藤、菅野
 勝てば2000年以来の優勝となる東海大相模と、初の決勝進出で初優勝を狙う九州国際大付との決勝戦。まず先制のチャンスをつかんだのは九州国際大付だった。先頭の1番・平原優太(2年)がヒットで出塁すると、2番・安藤彰斗(3年)が送りバントを決めて1死二塁とした。2死後、4番・高城俊人(3年)の当たりは内野安打となるも、一気にホームを狙った平原がホームでタッチアウトとなった。

 2回表、今度は東海大相模がチャンスをつくる。先頭の5番・菅野剛士(3年)がヒットで出塁すると、6番・森下翔平(2年)が送りバントを決めて1死二塁とした。さらに菅野は盗塁を決め、三進する。7番・磯網遊斗(2年)は四球で出塁し、1死一、三塁とした。しかし、8番・橋本拓磨(3年)、9番・長田竜斗(3年)と続けて投ゴロに倒れ、ランナーを返すことができなかった。しかし、続く3回表、東海大相模はヒットと相手守備のエラーで無死三塁と再び先制のチャンスをつかんだ。1死後、3番・田中俊太(3年)がタイムリー二塁打を放ち、1点を先制すると、さらに4番・佐藤大貢(3年)にもタイムリーが出て、東海大相模が2点をリードした。

 4回表、東海大相模は1死から8番・橋本が内野安打で出塁すると、9番・長田のサードへの送りバントで一気に三塁へ。一瞬の隙をつく東海大相模らしい好走塁を見せた。続く1番・渡辺勝(3年)の二塁打で橋本が生還し、1点を追加。さらに5回表には無死二塁からキャプテン佐藤に一発が出て、九州国際大付を引き離した。投げては2回戦の大垣日大戦以来の登板となった先発・長田が毎回のようにランナーを出しながらもバックの好守にも助けられ、5回まで無失点に封じた。6回裏、その長田に代えて東海大相模はエースの近藤正崇(3年)をマウンドに上げた。近藤は緩急のついた危なげないピッチングで九州国際大付打線を封じた。

 一方、準決勝まで一人で投げ抜いてきた九州国際大付エースの三好匠(3年)は変化球をしっかりと見極められてカウントを悪くしたところで、高めの直球を狙われた。7回表には5番・菅野にも一発を打たれ、1点を失った。しかし、最終回はこの試合初めて三者凡退に切ってとり、エースとしての意地を見せた。なんとか一矢報いたい九州国際大付は9回裏、2死から6番・花田駿(2年)、7番・加藤凌(3年)にチーム初の連打が出て、1点を返した。しかし、反撃もここまでだった。最後は代打・内川玲生(3年)が空振り三振に倒れて、ゲームセット。九州国際大付の初優勝はならなかった。

 今大会通じて選抜史上最多の74安打をマークした東海大相模は、決勝でも14安打を放ち、投げては長田、近藤のリレーで1失点と投打がかみ合い、2000年以来、11年ぶりの優勝に輝いた。