缶コーヒーブランド「ジョージア」は、2011シーズンもプロ野球12球団と提携、さらにNPBパートナー契約を締結し、“選べ、チームのためのベストプレー”をコンセプトに「ジョージア魂」賞の表彰を実施します。このたび、第1回の「ジョージア魂」賞が決定しました。今回は東北楽天・嶋基宏捕手が4月12日(対千葉ロッテ戦)にみせた被災地を勇気づける勝ち越し3ランへ賞が贈られます。

(写真:言葉通り「東北の底力」をバットで示した)
 今回の「ジョージア魂」賞は、4月12日の開幕から21日にかけて行われた公式戦から山田久志氏(元阪急)、高木豊氏(元大洋)、伊東勤氏(元西武)、栗山英樹氏(元ヤクルト)、柳本元晴氏(週刊ベースボール編集長)、二宮清純(当HP編集長)の6名の選考委員によってノミネート6プレーが選出され、「ジョージア ベースボールパーク」のサイト上のファン投票によって決定しました。嶋選手のプレーには、総投票数118,726票中、最多の41,146票が集まりました。

 また「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、二宮清純の書き下ろしコラム「あのプレーにアンコール!」のコーナーが更新されました。受賞プレーはもちろん、ノミネート6プレーの中から二宮がイチオシしたものに関して、それぞれコラムを掲載します。当サイトでは、その中から二宮が推薦した阪神・新井良太内野手(4月19日、移籍初安打はファンへ強烈な印象残すサヨナラ打)のコラムを特別に掲載します。

  阪神・新井良太「賢兄愚弟から賢兄賢弟への道」

 阪神の新井良太といえば、言わずもがなチームの主砲でプロ野球選手会長・新井貴浩の弟である。
 70年以上の長い歴史を誇るプロ野球において兄弟選手は珍しくないが、揃っての活躍となるとそう多くはない。
(写真:サヨナラへの機運がしぼみかけたところでの貴重な一打だった)

 そんななか、代表的な成功例は富美男・隆男の藤村兄弟か。兄は言わずとしれた初代ミスター・タイガース。“モノ干し竿”と呼ばれる長いバットを振り回し、首位打者に1度、ホームラン王に3度、打点王に5度、輝いた。兄に比べると地味だが、弟の隆男も故障から復帰後の1952年、タイガースで25勝(6敗)を挙げ、最高勝率(8割6厘)のタイトルを獲得している。

 金田兄弟も有名だ。史上最多の400勝を挙げた正一は別格だが、プロ入りした4人の兄弟の中では一番下の留広も東映時代の72年に20勝(12敗)を挙げ、最多勝に輝いた。兄が監督を務めるロッテに移籍した74年には16勝(7敗)を挙げて2度目の最多勝を獲得し、リーグ優勝、日本一に貢献した。

 果たして新井兄弟は藤村兄弟、金田兄弟に続くことはできるのか。それはひとえに弟・良太の活躍にかかっている。
 兄・貴浩は広島時代の2005年、43本塁打でホームラン王に輝いている。「優勝争いのできるチームでやりたい」と言って、07年オフ、FA権を行使して阪神に移籍した。08年の北京五輪では星野ジャパンの4番を務めた。球界を代表する強打者のひとりだ。

 翻って弟・良太は06年に中日にドラフト4位で入団したものの、1軍出場はごくわずか。今季、交換トレードで阪神に移籍した。
 ファーストの守備は安定しているが、バッティングが向上しなければ、このポジションでレギュラーを張ることは難しい。そんな良太にチャンスが訪れたのは4月19日の巨人戦だ。

 超満員の甲子園球場。延長10回裏2死満塁の場面で打席が巡ってきた。時間は既に3時間半を超えており、次のイニングには入らない。良太はサウスポー山口鉄也のカウント1−1からの内角球をライト前に運んだ。もちろん自身初のサヨナラヒットだった。

「よくやった。今日はほめてやりたい」
 弟の活躍を誰よりも喜んだのが兄だった。賢兄愚弟から賢兄賢弟へ――。この勢いを持続し、兄に追いつけ、追い越せといきたい。

「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、受賞した嶋基宏選手についても二宮清純の書き下ろしコラムを掲載中!
 現在、第2回「ジョージア魂」賞ファン投票も合わせて実施中です。福岡ソフトバンク・森福允彦投手、オリックス・後藤光尊内野手、東京ヤクルト・館山昌平投手、横浜・村田修一内野手、北海道日本ハム・中田翔内野手、巨人・實松一成捕手の6プレーがノミネートされています。ぜひ投票に参加してみてください。

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