ボストン・レッドソックスの岡島秀樹が現地時間20日、戦力外通告を受けた。今後は球団がトレードにかけ、10日以内にまとまらない場合はウェーバー公示される。今季の岡島は07年のメジャーリーグ移籍以来、初めて開幕ロースターから漏れ、7試合で1勝0敗、防御率4.32の成績だった。レッドソックスは同じ中継ぎ左腕要員としてコロラド・ロッキーズからフランクリン・モラレスを獲得。メジャー登録40人枠を空けるため、岡島が押し出された格好になった。
 突然の通告だった。
 07年にFA移籍でレッドソックスに入団して以来、毎シーズン50試合以上の登板。岡島は貴重な左のリリーバーとしてブルペンに欠かせない存在だった。

“あっち向いてホイ”投法とも言われる独特のフォームに、“オキ・ドーキー”と呼ばれたチェンジアップで強打のメジャーリーガーを翻弄した。07年には15試合連続無失点を続けるなど、チームのワールドシリーズに貢献。オールスターゲームのメンバーにも選出された。

 ただ、昨季は8月に右太もも裏を痛めて初のDL入り。防御率4.50と過去4年間で最も悪い数字だった。今季は4月中旬にメジャー昇格したものの、ビハインドの展開で投げるケースが目立った。日米700試合登板を勝利で飾った11日の試合以降は出場機会がなかった。

 とはいえ、左打者に強い左腕はどの球団も必要な存在だ。年俸も175万ドル(約1億4500万円)と決して高くない。35歳の年齢を差し引いても、獲得に乗り出す球団は出てくるだろう。