転職総合サイト「DODA」では、スポーツを通してビジネスを語る連載コラム「二宮清純のビジネス×アスリート論」を好評連載中。スポーツの観点から取り上げられたエピソードをもとに、ビジネスマンとしての心得や転職活動の方法について、二宮清純が語ります。激しい競争世界で生き抜いてきたアスリートたちから学ぶことは多いはず。二宮清純がこれまでの取材で得た彼らの思考法、成功例をビジネスにあてはめて紹介します!
CHAPTER1.アスリートのメッセージ

 大震災から約2カ月が経った。死者・行方不明者合わせて約2万5千人。未曾有の大災害だ。

「がんばろうニッポン」「がんばろう東北」。スポーツ界も立ち上がった。

 サッカー界は3月29日に予定していた日本代表対ニュージーランド代表の親善試合を急遽、復興支援のチャリティーマッチに変更した。ニュージーランドが来日を断念したことで、日本代表対Jリーグ選抜で行なわれ、カズが劇的なゴールを決めた。

 プロ野球は3月25日に予定していた開幕を4月12日に延期した。4月2、3日にはチャリティーマッチが開催され、試合前には各球場で選手による募金活動が行なわれた。

 また、ゴルフ界では国内の主要20団体が「日本のゴルフが、日本のチカラに」をスローガンに、復興支援プログラム「グリーン・ティー・チャリティー」を立ち上げた。男子、女子、シニアツアーの全てをチャリティートーナメントとして賞金の一部を寄付するほか、全国のゴルフ場や練習場には募金箱を設置するなどして、年間総額50億円の義援金を目指している。

 選手たちからの義援金も集まっている。イチロー(マリナーズ)の1億円を筆頭に、松坂大輔(レッドソックス)とラミレスが100万ドル(約8000万円)、松井秀喜(アスレチックス)とダルビッシュ(北海道日本ハム)が5000万円、朴賛浩(オリックス)が1000万円、騎手の和田竜二が200万円、WBA世界スーパーフェザー級王者・内山高志が100万円……。

 こうした支援活動以外に、アスリートたちは何ができるのか。メッセージとして伝えられることがあるとすれば、それは修羅場や困難を何度も乗り切ってきた彼らの経験だろう。

 そこで、今回のシリーズでは私のこれまでの取材経験上、最も興奮し、最も感動した例を紹介したい。それは今も「奇跡の金メダル」と呼ばれている……。

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