オークランド・アスレチックスの松井秀喜が21日、敵地でのデトロイト・タイガース戦で6回に今季第7号となるライトへのソロホームランを放ち、日米通算500本塁打を達成した。松井は日本で332本、メジャーリーグで168本のホームランを記録。日本球界で500号を達成したのは868本塁打を放った王貞治をはじめ8人いる。
 待ちに待った一発だった。
 6回、メジャー初登板初先発のビーローの速球をとらえた。打球はライト線上をぐんぐん伸び、最後はポールを直撃。6月17日以来、約1カ月、103打席ぶりとなるホームランの感触だった。

 本人も「ちょっと時間がかかりすぎた」と語ったように、節目の一発を前に足踏みが続いた。アスレチックスに移籍した今季は、ここまで打率.223、7本塁打、43打点。故障で戦線を離脱したシーズンを除いてはメジャー移籍9年目でワーストの成績だ。チームも低迷し、6月にはボブ・ゲレン監督が解任されていた。ボブ・メルビン新監督が就任以降、出番が増えたとはいえ、今度は連戦の疲労で調子を落とすなど、不本意な状態が続いている。

 この日はホームランを含む4打数3安打3打点と活躍し、チームは7−5で逆転勝ち。前日も4打数2安打2打点と当たりが戻りつつある。記念の一発をきっかけに上昇気流に乗れるかどうか。プロ19年目の37歳にとって試練の夏は続きそうだ。