日本独立リーグ・グランドチャンピオンシップ2015は11日、松山・坊っちゃんスタジアムで第4戦が行われ、愛媛が新潟を3-2で下し、対戦成績を2勝2敗のタイとした。愛媛は2-2の同点で迎えた7回、ザック・コルビーのタイムリーで勝ち越し。7回途中から救援した阿部直晃が1点リードを守り切った。最終第5戦は同スタジアムで12日に行われる。

 愛媛がホームで連勝し、独立リーグ日本一の行方は最終戦にもつれこんだ。


 先制したのは新潟。愛媛の先発左腕・正田樹の立ち上がりを攻め、1死三塁から萩島寿哉のセンター前ヒットで先手を奪う。しかし、なおも1死一、二塁のチャンスにセンターライナーで二塁走者が飛び出して併殺打となり、追加点を奪えない。

 すると、愛媛は3回、2死一、二塁で4番・宏誓が追い込まれながらレフト前へ運び、試合を振り出しに戻す。さらに4回、1死二塁からファン・ヘイドーンがセンターオーバーのタイムリー二塁打。2-1と1点を勝ち越した。

 だが、新潟も直後の5回、2死一塁で1番・野呂大樹がこの日、2本目の二塁打。一塁走者が長躯、生還して2-2の同点に追いつく。その後、愛媛は5回に2死一、二塁、新潟は6回に1死二塁の好機を迎えるが、あと1本が出ず、試合は終盤に突入する。

 1点を巡る攻防の中、決勝点をあげたのは愛媛だ。7回、先頭の高田泰輔が四球で歩くと、犠打で二塁に進み、打席には3番のコルビーが入る。カウント2-2から変化球をとらえてレフト前ヒットを放ち、二塁から高田が一気にホームイン。3-2と再びリードした。

 愛媛は7回途中から前日に2回を無失点に封じた阿部を投入。今季のセーブ王はベンチの期待に応え、2回と3分の2を抑えきる。1点差ゲームをモノにした愛媛が初の日本一へ逆王手をかけた。

 雌雄を決する第5戦は愛媛が最多勝右腕の小林憲幸、新潟が最優秀防御率投手の中西啓太が先発する。

 阿部、勝利導く好リリーフ(愛媛2勝2敗、坊っちゃん、1,182人)
新潟アルビレックスBC   2 = 100010000
愛媛マンダリンパイレーツ 3 = 00110010×
勝利投手 阿部(1勝0敗)
敗戦投手 渡邉雄(0勝1敗2S)