缶コーヒーブランド「ジョージア」は、2011シーズンもプロ野球12球団と提携、さらにNPBパートナー契約を締結し、“選べ、チームのためのベストプレー”をコンセプトに「ジョージア魂」賞の表彰を実施しています。このたび第9回の「ジョージア魂」賞が決定しました。今回は巨人・久保裕也投手が8月16日(対中日戦)に達成した球団新記録の20試合連続無失点へ賞が贈られます。

(写真:今季は途中から抑えを任され、“マウンドのユーティリティープレーヤー”ぶりを発揮)
 今回の「ジョージア魂」賞は、8月12日から8月25日にかけて行われた公式戦から山田久志氏(元阪急)、高木豊氏(元大洋)、伊東勤氏(元西武)、栗山英樹氏(元ヤクルト)、小林光男氏(週刊ベースボール編集長)、二宮清純(当HP編集長)の6名の選考委員によってノミネート6プレーが選出され、「ジョージア ベースボールパーク」のサイト上のファン投票によって決定しました。久保投手のプレーには、総投票数78,442票中、最多の17,635票が集まりました。

 また「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、二宮清純の書き下ろしコラム「あのプレーにアンコール!」のコーナーが更新されました。受賞プレーはもちろん、ノミネート6プレーの中から二宮がイチオシしたものに関して、それぞれコラムを掲載します。当サイトでは、その中から二宮が推薦した埼玉西武・菊池雄星投手(8月18日、プロ初完投で3勝目をマーク)のコラムを特別に掲載します。

 埼玉西武・菊池雄星「“軸回転”に磨きを!」

「20年にひとりの逸材」にやっとエンジンがかかってきた。8月18日の東北楽天戦、埼玉西武の先発・菊池雄星は6安打1失点でプロ初の完投勝利を挙げた。
(写真:このところローテーションに定着。逆転でのCS出場へカギを握る)

 完封目前の9回、1死無走者から山崎武司にソロホームランを打たれた。
「山崎さんの(プロ通算)400号に貢献できました」
 余裕の感じられるコメントだった。

 言わずと知れた2009年の甲子園のヒーロー。センバツの鵡川(北海道)戦では152キロを記録した。荒削りなところが、逆に豊かな将来性を予感させた。

 しかし、プロ1年目は散々だった。故障もあり、2軍でもほとんど出番なし。朴訥な笑顔もすっかり影を潜めてしまった。昨年1年間を振り返って本人は「たくさん悔しい思いをした。誰にも打ち明けられない悩みもあって、野球をやっていなければどれだけ楽だったんだろうと考えたこともあった」と語っている。

 もともと、考え方はしっかりしていた。18歳とは思えないほど博識で冷静だった。それは昨年3月に行なった以下のインタビューコメントを読んでもらえれば明らかだ。
「ただガムシャラにやるのではなく、自分を上から見下ろすような感覚が必要。例えばフォームを考える時も、自分の体を横から見るのではなく、天井から見た自分を脳裏に映し出す。そうすることで見えなかったものが見えてくる。
 これは私生活についても同じことが言える。自分自身、調子に乗っているなとか、うぬぼれているなというのは、距離を置いて上から視線を注がないことには見えてこない。野球はメンタルによって左右されるスポーツ。自分をコントロールできなければ試合をコントロールすることはできない」

 私見だが、雄星は真っ向から投げ下ろす、いわゆる剛腕ではない。どちらかというと腕のしなりをいかして、切れのいいボールを投げ込むタイプのピッチャー。工藤公康の言葉を借りればピッチャーは「軸回転派」と「タテ回転派」に大別できる。
「『軸回転』はコマのように、体の軸を中心に回転する投げ方。一方の『タテ回転』は文字通り上から下に腕を振り下ろす投げ方。これは背の高いピッチャーに多いですね」

 その伝で言えば、雄星は明らかに前者だろう。下半身に力がつけば、もっと腕が振れるようになる。逸材が本格化するのは、まだまだこれからである。

「ジョージア ベースボールパーク」のサイトでは、受賞した久保投手についても二宮清純の書き下ろしコラムを掲載中!
 現在、第10回「ジョージア魂」賞ファン投票も合わせて実施中です。埼玉西武・西口文也投手、広島・中東直己外野手、千葉ロッテ・伊志嶺翔大外野手、東京ヤクルト・相川亮二捕手、横浜・三浦大輔投手、オリックス・金子千尋投手の6プレーがノミネートされています。ぜひ投票に参加してみてください。

 詳しくは「ジョージア ベースボールパーク」へ! 下のバナーをクリック!