プロ野球の日本シリーズは16日、第４戦が行われ、福岡ソフトバンクが初回にあげた２点を継投で守り切り、対戦成績を２勝２敗のタイにもちこんだ。

◇第４戦
　中日、６回の無死満塁生かせず（ソフトバンク２勝２敗、ナゴヤドーム）
福岡ソフトバンク　２　＝　２００００００００
中日　　　　　　　 　１　＝　００００１００００
勝利投手　ホールトン（１勝０敗）
敗戦投手　川井（０勝１敗）
セーブ　　　ファルケンボーグ（２Ｓ）
　ソフトバンクがリリーフ陣の“奮投”でシリーズの勝敗を振り出しに戻した。
　第３戦に続き、初回に先制した。中日の先発・川井雄太の立ち上がりを攻め、１死一、三塁から小久保裕紀がタイムリー。続く松田宣浩の打球はセカンドゴロでゲッツーコースだったが、二塁からの送球をファーストのトニ・ブランコが捕れず（記録はセカンドのエラー）、２点目が入る。

　ソフトバンク先発のＤ.Ｊ.ホールトンは４回までに３つの四球を与える不安定な内容ながら、中日はヒット１本に抑えられる。ようやく反撃したのは５回。ヒットと四球で１死一、二塁のチャンスに荒木雅博がレフトへ運ぶ。二塁走者が生還し、１点を返した。

　なおも６回、連打と四球で中日は無死満塁と絶好機をつくる。ここでソフトバンクは早くもセットアッパーの森福允彦にスイッチ。これがズバリ当たった。代打の小池正晃に対してインコースを攻めて空振り三振に仕留めると、続く平田良介も内角のボールを詰まらせて浅いレフトフライ。レフトの内川聖一のスライディングキャッチもあり、走者を還さない。そしてシリーズ無安打の谷繁元信をショートゴロに打ち取り、絶体絶命のピンチをしのいだ。

　こうなると１点差ながら、流れは完全にソフトバンクだ。７回も森福が中日打線を三者凡退で片付けると、８回からはブライアン・ファルケンボーグがマウンドへ。馬原孝浩の不調で事実上のクローザーとなっている右腕は、速球と落ちるボールで相手を寄せ付けない。２イニングを24球でパーフェクトに封じ、チームに勝利をもたらせた。

　中日は２番の井端弘和、谷繁の当たりが止まっており、打線がつながらない。どちらかが王手をかける第６戦は中日がチェン・ウェイン、ソフトバンクが山田大樹の左腕対決になることが予想される。