12月31日、さいたまスーパーアリーナにて開催される「やれんのか! 大晦日! 2007」の会見が28日、都内ホテルにて行われ、すでにサポートが発表されているM-1グローバルのほか、DEEP、また旧PRIDEとはライバル関係だったK-1&HERO’Sを主催するFEGが、今大会への協力を表明。それに伴い、HERO’Sミドル級王者のJ.Z.カルバン(アメリカン・トップチーム)の参戦が発表され、対戦相手は、“跳関十段”の異名を持つ青木真也(パラエストラ東京)に決定した。このほか、桜井“マッハ”速人(マッハ道場)と、DEEPウェルター級王者・長谷川秀彦(SKアブソリュート)の対戦も発表された。(写真:対戦相手が発表された(左から)マッハ、青木、長谷川)
 21日に行われた開催発表会見で、国内外の格闘技団体にイベントへの協力を呼びかけた「やれんのか! 大晦日! 2007」。この日の会見で、M-1グローバルのほか、DEEP、旧PRIDEとライバル関係にあったK-1&HERO’Sを主催するFEGの協力が発表され、高田延彦統括本部長はじめ、FEGの谷川貞治代表、M-1グローバルのモンテ・コックスCEO、DEEPの佐伯繁代表が会見に出席した。

(写真:左からFEGの谷川代表、高田本部長、M-1グローバルのモンテ・コックスCEO、DEEPの佐伯代表)
 高田統括本部長とがっちりと握手をかわした谷川氏は、「PRIDEが消滅し、格闘技界は混沌としている。素晴らしいコンテンツが分裂し、小さくなっている現状があり、ファンや選手が被害者となっている。今、格闘技界には大連立が必要。(大晦日、大阪で開催する)『Dynamite!!」』とともに、積極的に参加したい。『選手を貸し出す』のではなく、『選手を出す』という気持ちでいる。いろいろな団体が集まって、新しいうねりをつくり、ファンの期待に応えたい」とコメント。
 これに対し、高田本部長も「この業界のエネルギーを爆発させるパワーを1つのところでつくるのではなく、そうやって(いろいろな団体で)つくらなければならない時代が来るのではないか、背を向け合ってやっている場合ではないなという思いは以前からあった。PRIDEがこういう形にはなったが、今後、何かを模索して一緒にできれば、と。まずは『やれんのか』を大成功させたい。最高のご協力には感謝している」と、FEGの協力への謝意を述べた。

 現在、格闘技界は、米格闘技団体のUFCが最大勢力となっているが、M-1グローバルのモンテ・コックスCEOは「M-1グローバルとしては、UFCと違う団体でありたい。ファイターを団体どうしでシェアしたり一緒にイベントを行っていきたい。私たちはMMA(Mixed Martial Arts.)を世界的に発展していきたいと思っている。今後も協力関係はオープンに検討していきたい。日本に来て大きな可能性を感じた。まずは今回の大きなイベントを成功させ、2008年以降、どういうことができるか、皆さんと相談しながら考えていきたい」と今後も日本の格闘技界と協力していく意欲を示した。
 
 HERO’Sミドル級王者のJ.Z.カルバンとの対戦が決まった青木真也は、「素晴らしい舞台で最高の相手と試合ができることを嬉しく思う。総合格闘技のキャリアはまだまだだが、大みそかは、衝撃的なサブミッションを決めて、僕もファンも本当に待って良かったな、と思える試合がしたい」と意気込みを語り、カルバンに対しては「HERO’Sのチャンピオンだが、僕自身はまだチャンピオンじゃないし、挑戦者の気持ちで、必ず一本とりたい」と力強く一本勝ち宣言した。

 桜井“マッハ”速人は、対戦相手のDEEPウェルター級王者・長谷川秀彦について「今の日本人で最強の選手だと思う」と語り、「当日は、ファイナルファンタジーの世界のような試合がしたい」と抱負を語った。一方、ベルトを手に登場した長谷川は「大みそかという最高の舞台で最高の相手と戦えることが嬉しい。最高の状態でリングに上がって、最高の試合をしたい」と意気込んだ。

 格闘技界の大連立は進むのか――。2つの対戦カードが発表された「やれんのか! 大晦日! 2007」。さらなるビッグマッチは実現するのか注目だ。


「やれんのか! 大晦日! 2007 supporetrd by M-1 GLOBAL」
2007年12月31日・さいたまスーパーアリーナ
開場19:00 開始20:00(予定)

<決定対戦カード>
青木真也(日本/パラエストラ東京/修斗世界ミドル級王者)×J.Z.カルバン(アメリカ/アメリカン・トップチーム/HERO’Sミドル級王者)
桜井“マッハ”速人(日本/マッハ道場/元修斗世界ミドル級王者)×長谷川秀彦(日本/SKアブソリュート/DEEPウェルター級王者)

<出場予定メンバー>
エメリヤーエンコ・ヒョードル(ロシア/レッドデビル)
ヨアキム・ハンセン(ノルウェー/チームフロントライン)
ヒカルド・アローナ(ブラジル/ブラジリアン・トップチーム)
ギルバート・メレンデス(アメリカ/ジェイク・シールズ・ファイティングチーム)
ルイス・アゼレード(ブラジル/シュートボクセ・アカデミー)
三崎和雄(日本/GRABAKA/PRIDEウェルター級GP2006優勝)
川尻達也(日本/T-BLOOD/元修斗世界ウェルター級王者)