3月28日(水)
【高校野球】
◇2回戦
 初戦に続く延長サヨナラ勝ち
作新学院(栃木)   4 = 0001000201
鳴門(徳島)      5 = 1000020002× (延長10回)
【本塁打】
(作)高山
 先制したのは鳴門。1回裏、1死から2番・島田寿希斗(3年)が四球で出塁すると、3番・稲岡賢太(2年)がヒットで続く。さらに4番・杉本恭太(3年)も四球で出塁し、1死満塁とした。5番・大和平(3年)はボテボテの内野ゴロに打ち取られるも、併殺を狙う間に、三塁ランナーが生還し、鳴門に先取点が入った。

 一方、3回まで鳴門エースの後藤田崇作(3年)に1安打に抑えられていた作新学院は4回表、先頭の3番・石井一成(2年)、4番・高山良介(3年)に連打が出て、無死二、三塁とチャンスをつかむ。そして1死後、6番・布瀬恭平(3年)の犠飛で1点を挙げ、試合を振り出しに戻した。なおも2死三塁とするも、7番・高嶋翔馬(3年)が内野ゴロに倒れ、勝ち越し点を挙げることはできなかった。

 6回表、作新学院は先頭の2番・羽石裕紀(3年)が二塁打を放った。打順も中軸と絶好のチャンスだったが、石井は見逃し三振、高山は一ゴロに倒れると、5番・山下勇斗(2年)もショートフライに打ち取られ、得点に結びつけることができなかった。するとその裏、鳴門は1死から稲岡がヒットで出塁すると、2死後、大和もヒットで続き、一、二塁とした。そして6番・松本高徳(2年)、7番・日下大輝(2年)のタイムリーで2点を追加し、勝ち越した。

 しかし8回表、作新学院はヒットと四球で無死満塁と絶好のチャンスをつかむと、5番・山下の犠飛、さらには布瀬のタイムリーで2点を挙げ、再び追いついた。なおも1死二、三塁とチャンスが続く。しかし、高嶋がスクイズを試みるも打球はフライとなり、飛び出した三塁ランナーも刺され、併殺に終わった。

 試合は3−3のまま延長へと突入した。10回表、作新学院は1死から高山が勝ち越しとなるホームランを放つ。主砲の一発で、この試合初めてリードを奪った作新学院だったが、その裏、痛恨のミスが出た。1死から稲岡の打球を遊撃手が一塁へ悪送球し、二塁へ進めてしまう。さらにヒットと死球で1死満塁と一打逆転のピンチを招いた。このビンチに作新学院エースの大谷は強気のピッチングで、次打者を高め直球で空振り三振に切って取り、2死とした。そして、続く日下にも強気に直球を投げ込む。しかし、それを日下が鋭いスイングで弾き返した。高々と上がった打球はレフトへ。左翼手が懸命に追いかけるも、必死に伸ばしたグラブの先にボールが落ちた。この間に2走者が返り、鳴門が土壇場で勝ち越しを決め、初戦に続いての延長サヨナラ勝ちを収めた。

 初出場の健大高崎、九州王者を破る
健大高崎(群馬)    3 = 200000001
神村学園(鹿児島)   1 = 000010000

 初出場の健大高崎が神村学園エースの平藪樹一郎(3年)の立ち上がりを攻めた。四球とヒットで無死一、三塁とすると、3番・長坂拳弥(3年)のタイムリーで1点を先制。続く4番・内田遼汰(3年)が犠打で送り、1死二、三塁とすると、5番・大澤攻行(3年)の投ゴロの間に三塁ランナーが返り、2点目を挙げた。2回以降も得意の機動力で果敢に盗塁などを敢行し、ランナーをスコアリングポジションに進める健大高崎。しかし、あと1本が出ず、なかなか追加点を奪うことができない。

 一方、神村学園は毎回のようにランナーを出すも、打線がつながらず、4回まで健大高崎エースの三木敬太(3年)に封じられた。しかし5回裏、2死二塁から昨秋の大会でチーム最多の15打点を叩き出した9番・二河拓馬(3年)が初球、内角のスライダーをうまくレフトへ運び、神村学園が1点を返した。

 試合はそのまま健大高崎1リードのまま、最終回へと入った。2回以降、先発・平藪、2番手・柿澤貴裕(3年)の力投で健大高崎を封じてきた神村学園。しかし、この回、守備にミスが出る。三塁手の一塁への悪送球で先頭打者を二塁へ、さらに次打者のゴロを二塁走者を刺そうと捕手が三塁へ送球するも、これがフィルダースチョイスとなり、無死一、三塁としてしまった。ここで神村学園は敬遠策をとり、無死満塁となった。5回途中からリリーフし、ここまで健大高崎をわずか1安打に抑えてきた柿澤は、落ち着いたピッチングで2死を取った。ところが、2番・中山奎太(3年)に痛恨の死球。健大高崎に貴重な追加点を与えてしまった。その裏、健大高崎のエース三木は神村学園を三者凡退に切って取り、ゲームセット。初出場の健大高崎が九州地区覇者の神村学園を下し、ベスト8進出を決めた。

 15安打の猛攻で大勝
光星学院(青森)     13 = 003052021
近江(滋賀)         1 = 000000001
【本塁打】
(光)城間
(近)藤原

 初回、ランナーを三塁に進めながら得点を奪うことができなかった光星学院は3回表、1死からヒットと四球で満塁と再び得点のチャンスをつかんだ。打席には4番・北條史也(3年)。北條は外角高めの直球を振り抜くと、打球はレフトフェンスを直撃。走者一掃のタイムリー二塁打となり、光星学院が一挙3点を先制した。さらに光星学院は5回表に7番・城間竜兵(3年)の3ランなどで一挙5点を奪い、試合の主導権を握った。

 その裏、近江も1死一、二塁とチャンスをつかんだが、次打者が併殺に終わり、得点を挙げることができなかった。逆に6回表、光星学院はこの回からマウンドに上がった近江の2番手・広瀬亮太(3年)に2死無走者から怒涛の3連打を浴びせ、2点を追加。さらに8回表にも3番手・山田将太(3年)に対し、2死無走者から相手エラーを皮切りにたたみかけ、2点を挙げた。

 一方の近江は7、8回にもランナーをスコアリングポジションに進めたが、あと1本が出ない。9回裏、4番・藤原隆蒔(3年)に一発が出たものの、時すでに遅し。結局、9回表にも1点を加えた光星学院が15安打13得点、投げてはエース金沢湧紀(3年)が8回2/3を投げ、失点はホームラン1本に抑える好投で大勝した。