日本時間28日、トゥーロン国際大会のグループリーグB最終節が行われ、U-23日本代表はU-21イングランド代表と対戦した。日本は前半15分にPKを決められてしまう。どうにかして点を奪いたい日本だったが、ゴールが遠く試合をひっくり返すことはできず0-1で敗れた。日本は1勝3敗で同組4位。グループリーグ敗退で終わった。

 

 痛過ぎるPKでの失点(スタッド・レオ・ラグランジェ)

U-23日本代表 0-1 U-21イングランド代表

【得点】

[イ] ルイス・ベイカー(15分)

 

 最終節を待たずしてグループステージ敗退が決まっていた日本は、最後は勝って終わりたかった。

 

 しかし、序盤からイングランドにボールを支配されて、なかなか波に乗れなかった。MFジョン・スウィフトが日本の左サイドからドリブルでペナルティーエリア内に侵入する。この突破を止めようとDF三丸拡が足を出すが、無情にもファールを取られてしまう。このPKをMFルイス・ベイカーにゴール右隅に決められ、15分に失点を喫した。

 

 失点以降もイングランドがボールを握る展開が続くが、日本も反撃を試みる。26分にFWオナイウ阿道、30分にMF野津田岳人、33分にMF南野拓実がミドルシュートを放つもゴールには結びつかず、試合を折り返す。

 

 後半に入ると、日本がボールを支配する時間が増えていった。なかなかシュートまでもっていけない中、12分に日本は決定的な場面を迎える。ゴール前のこぼれ球に反応した野津田がペナルティーエリアの外から左足を振り抜く。相手GKが一歩も動けない素晴らしいボレーはクロスバーに嫌われた。

 

 以降は、日本ベンチはFW富樫敬真、FW鎌田大地ら攻撃的な選手をピッチに送り込むが決定機を作ることができなかった。そのまま無得点で試合に敗れた。

 

 リオデジャネイロ五輪の前哨戦と位置付けされている今大会で1勝3敗。この結果を踏まえて手倉森誠監督は「良い距離感で素早いパスワークが発揮できれば、五輪の本大会でも戦い抜けられそうな気配は感じ取れたので、そこを高めていければ」と語っていたが、DFラインを統率した植田直通は「DFとして全試合で失点しています。改善しないとオリンピックでは戦えないと思います」と4試合で5失点の守備面を危惧した。

 

 世界との実力差を痛感させられた日本だが、この悔しさをリオの地で晴らしてくれることに期待したい。

 

(文/大木雄貴)