現地時間28日、UEFAチャンピオンズリーグ(CL)の決勝が行われ、レアル・マドリードとアトレティコ・マドリードが対戦した。前半15分にDFセルヒオ・ラモスのゴールでレアルが先制する。対するアトレティコも後半34分にMFヤニック・カラスコのゴールで試合を振り出しに戻す。白熱した両者の戦いは延長戦でも決着はつかなかった。PK戦の結果、レアルがアトレティコを5-3で下し、2年ぶり11度目の栄冠を手に入れた。

 

 11度目の優勝はCL史上最多(スタディオ・ジュゼッペ・メアッツァ)

レアルマドリード 1-1 アトレティコマドリード

       (PK-4

【得点】

[レ] セルヒオ・ラモス(15分)

[ア] ヤニック・カラスコ(79分)

 

 欧州最高峰の舞台では2年ぶりとなるマドリードダービー。先手を奪ったのはレアルだった。15分にFKを獲得すると、キッカーのMFトニー・クロースがニアへ蹴る。MFギャレス・ベイルがコースを変えたボールにゴール前で反応したラモスが、左足で合わせた。2年前のCL決勝でもゴールを決めた守備の要の一発でレアルが幸先よく先制した。

 対するアトレティコは、エースのFWアントワーヌ・グリーズマンがミドルシュートで流れを引き寄せようとする。だが得点には至らず、ビハインドのまま試合を折り返す。

 後半開始1分、いきなりアトレティコにビッグチャンスが訪れる。FWフェルナンド・トーレスがDFペぺに倒されてPKを獲得する。このPKをグリーズマンが蹴るもボールはクロスバーに嫌われる。アトレティコにとっては痛すぎるPK失敗だった。

 このままレアルに流れがいくかと思われたが、アトレティコが底力を発揮する。34分にDFフアンフランが右サイドからグラウンダーのクロスを送った。このクロスにゴール前へ走り込んだカラスコが押し込んで値千金の同点ゴールを決めた。


 緊迫した戦いは延長戦でも決着はつかずに、PK戦へともつれる。両者とも3人目までは順調にネットを揺らしたが、アトレティコの4人目のキッカー、フアンフランがボールを左ポストに当てて外してしまう。対するレアルは5人目のFWクリスティアーノ・ロナウドがゴール右に確実に決めた。2年ぶりのCL決勝でのマドリードダービーは再びレアルに軍配が上がった。“白い巨人”が2年ぶり11度目のビッグイヤー獲得し、幕を閉じた。

 

(文/大木雄貴)