シアトル・マリナーズの川崎宗則が8日、敵地でのオークランド・アスレチックス戦にスタメンでメジャー初出場を果たした。「9番・ショート」で起用された川崎は4回の第2打席で初安打となるタイムリーを放ち、デビュー戦を4打数1安打1打点で終えた。
 巡ってきたチャンスを確実にモノにした。初打席はショートゴロに倒れ、迎えた第2打席。4回2死一、二塁のチャンスで回ってきた。初球のアウトコースのボールをきれいに流し打つと、打球はショートのグラブをはじいた。イチローに憧れてメジャーにやってきた男が、“師匠”そっくりの打撃で初安打を記録した。

 オープン戦で結果を残して、開幕メジャーを勝ち取ったとはいえ、川崎は控え内野手の立場だ。だが、ベンチでも声を出してチームを盛り上げる姿は、今やチームに欠かせなくなっている。初スタメンで期待にしっかり応えたことで、今後は出場機会も増えていきそうだ。

<黒田、移籍後初先発も黒星スタート>

 ニューヨーク・ヤンキースの黒田博樹が8日、敵地でのタンペベイ・レイズ戦に今季初先発した。ヤンキースに移籍後初登板となった黒田だが、序盤に毎回失点するなど6回途中まで投げて8安打6失点。試合も6−8で敗れ、敗戦投手になった。

 名門チームで早く結果を残したいという気持ちが空回りしたのか、この日の黒田は制球が定まらなかった。
 初回、いきなり先頭打者を味方のエラーで塁に出す不運もあったが、2死から連続四球でピンチを広げる。そして指名打者のルーク・スコットに初球を狙い打たれて2点を失った。

 さらに2回は甘く入ったボールをセンターに運ばれて先頭打者を得点圏に背負う。再び2死までは踏ん張ったが、カルロス・ペーニャにライト前タイムリーを許した。リズムに乗れない黒田は3回も先頭の4番・マット・ジョイスにライトスタンドへ運ばれて1失点。序盤から毎回の4失点でリードを広げられてしまう。

 4回、5回こそ3人で相手の攻撃を終わらせたものの、6回は苦手の左打者に連続二塁打を浴び、痛い失点。安定感を買われて、開幕2戦目の先発に指名された黒田だが、持ち味を出せないまま、新天地でのシーズンは黒星で始まった。