卓球NIPPON、リオ五輪前哨戦に挑む ~ラオックス卓球荻村杯~

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(写真:リオ五輪代表の3人<左から伊藤、石川、福原>が口を揃えて言う「レベルの高い大会」に臨む)

 国際卓球連盟(ITTF)ワールドツアースーパーシリーズのラオックスジャパンオープン荻村杯の前日会見が14日、東京体育館で行われた。会見にはリオデジャネイロ五輪日本代表の石川佳純(全農)、福原愛(ANA)、伊藤美誠(スターツSC)、丹羽孝希(明治大)、吉村真晴(名古屋ダイハツ)が出席し、大会に向けての抱負を述べた。

 

 リオ五輪に向けての前哨戦だ。各国を代表するプレーヤーが東京体育館のコートに集う。男子のマ・ロン(中国)、女子のリウ・シウェン(中国)と世界ランキング1位の選手を含めた世界トップクラスの選手たちが大会にエントリーした。

 

 日本勢からも女子の石川、福原、伊藤、男子の水谷隼(becon.LAB)、丹羽、吉村のリオ五輪代表全選手が出場する。アテネ五輪から4大会連続となる福原は「1回戦から決勝の気持ちで臨みたい」と意気込む。日本人トップの世界ランキング4位の石川は「高い緊張感の中で高いレベルの選手と試合ができるので、私自身は楽しみにしている」と語った。

 

 やはり今大会、リオ五輪でも日本勢の壁となるのは中国勢だろう。順当にいけば女子の伊藤は世界ランキング2位のディン・ニンと、男子の丹羽も同2位のファン・ジェンドンと対戦する。石川は「普段から中国選手を意識して練習してきましたが、まずは1戦1戦、目の前に相手に全力で戦って勝っていくのが目標」と思いを口にした。

 

 個人戦の結果はリオ五輪団体戦でのシード分けにも影響してくる。世界チームランキングは女子が2位、男子が3位と上位につけている。女子はこのまま2位をキープし、男子は2位のドイツを上回れば、大本命・中国との直接対決を決勝まで避けられる。丹羽は「シードのためにも負けられない。持っている力をすべて出す」と語気を強める。

 

 26年ぶり2度目の東京開催となる荻村杯。横浜での2013年大会では塩野正人(東京アート)と福原がシングルスでアベック優勝を果たすなど、日本勢との相性は良い。代表選手にはリオへ弾みをつける戦いを期待したい。

 

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(写真:男子シングルスは予選1回戦から出場する張本)

 また今大会には東京五輪の星も登場する。12歳の張本智和(JOCエリートアカデミー)。男子日本代表の倉嶋洋介監督も「将来の金メダル候補」と絶賛するほどの逸材である。春に中学生になったばかりだが、約2週間前のスロベニアオープンではシニアを相手に堂々のベスト8入りを果たした。

 

 張本は「初戦から相手が強いので1試合ずつ自分から向かっていって、強気で攻めのプレーをしたいです」とコメント。今大会では一般とU-21の男子シングルスにエントリーする。「目の前の試合を全力で、1試合でも多く勝つこと」を目標に挙げた。

 

 大会がスタートする15日は東京五輪開幕まで1500日となる。「1日1日が大切。1試合1試合を全力で勝つ気で臨んでいきたい」と張本。“金の卵”が孵化する瞬間にも注目である。

 

 

【ITTFワールドツアースーパーシリーズ ラオックスジャパンオープン荻村杯】

 

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(写真:吉村<左>は順当にいけば2回戦で水谷とぶつかる)

・15日(水) 10:00~ U-21女子シングルス1回戦、U-21男子シングルス1回戦、男子シングルス予選1~2回戦、女子シングルス予選1回戦

・16日(木) 10:00~ U-21女子シングルス2回戦~準決勝、U-21男子シングルス2回戦~準決勝、女子シングルス予選2回戦、男子シングルス予選2~3回戦、男女ダブルス1回戦

・17日(金) 10:00~ 男女シングルス1~2回戦、男女ダブルス準々決勝、U-21男女シングルス決勝

・18日(土) 10:00~ 男女ダブルス準決勝、男女シングルス準々決勝

・19日(日) 10:00~ 男女シングルス準決勝~決勝、男女ダブルス決勝

 

※場所はすべて東京体育館

 

(文・写真/杉浦泰介)

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