テキサス・レンジャーズのダルビッシュ有が3日、敵地でのロサンゼルス・エンゼルス戦に先発し、7回途中111球、5安打3失点(自責2)で今季3敗目(7勝)を喫した。ダルビッシュは6回に味方のエラーが重なり、1点を失うと、7回には微妙な判定が続き、2失点。試合は2−3で敗れ、レンジャーズは今季初の4連敗となった。
 ダルビッシュにとっては負けた気がしない試合だったのではないか。
 初回、先頭打者を内野ゴロに打ち取るも、ショートがファンブルし、出塁を許す。続く打者のライナーもファーストがはじき、ひとつしかアウトが取れなかった。だが、得点圏に走者を背負ってから、怖いアルバート・プホルスをインハイのストレートで内野フライに仕留めるなど、先制点を許さない。

 4回には初ヒットと2つの四球を与え、2死満塁のピンチ。だが、ハウイ・ケンドリックをインコースのボールで詰まらせてサードゴロで切り抜ける。5回も2死から二塁打を許すが、前の打席えヒットを打たれているアルベルト・カヤスポをショートゴロに打ち取り、スコアボードにゼロを重ねた。

 しかし、3連敗中のレンジャーズ打線は再三チャンスをつくるものの右腕を援護できない。特に初回から4イニング連続で併殺を喫するなど、まずい攻めが続いた。そして6回、再び守備のミスでダルビッシュの足を引っ張る。まず先頭のプホルスの一塁後方の内野フライをファーストが追いきれず、落球。このエラーをきっかけに1死三塁の場面を招くと、マーク・トランボの当たりはサードの前へ。本塁へ突っ込んできた三塁走者は難なくアウトかと思われたが、サードがファンブルし、送球できない。ダルビッシュにとっては不運なかたちで1点を奪われる。

 直後にレンジャーズが1−1の同点に追いついた7回は審判のジャッジに泣いた。先頭打者にセーフティバントを決められて出塁を許すと、1死二塁からマイク・トラウトのショートゴロは二塁走者の足に当たったように見えた。ところが、二塁塁審はこれを認めず、オールセーフ。続くカヤスポにライト前へ運ばれて、勝ち越し点を奪われた。

 なおも四球を与え、すべての塁が埋まったところで、ベンチはピッチャー交代を決断。ダルビッシュに代わり、上原がマウンドへ上がる。その上原は4番のケンドリー・モラレスにライトフライを打たせ、2アウト。タッチアップから本塁生還を試みた三塁走者もライトからのストライク返球でアウトかと思われた。だが、球審の判定はセーフ。捕手ヨーヴィット・トレアルバが退場になるほどの猛抗議をみせたが、覆ることはなく、痛すぎる1点がエンゼルスに入った。

 結果的にはこれが決勝点に。チーム状態が下降線となるなか、ダルビッシュはツキにも見放された。