6日、「2012ロンドン五輪バレーボール世界最終予選」(男子)第4戦が行なわれ、日本は世界ランキング10位の中国と対戦。自分たちのミスでリズムを崩した日本は、最後まで修正することができず、1−3で中国に敗れた。

日本 1−3 中国
(19−25、27−25、18−25、18−25)
 3人の2メートルプレーヤーを擁し、司令塔のS李潤銘も198センチと高さのある中国。しかし、その中国に対し、日本は2010年アジア大会、11年W杯といずれもストレート勝ちをしており、それほど苦にはしていない。ところが、試合前にキャプテンで司令塔のS宇佐美大輔にアクシデントが起き、試合に出ることができなかったことも影響したのか、日本はミスを繰り返し、苦しい試合となった。

 第1セット、日本は動きがかたく、ミスを連発。逆に伸び伸びとプレーする中国に1−6といきなり5点のリードを奪われた。この嫌な流れを変えようと奮闘したのがMB松本慶彦だった。速攻、ブロックと立て続けにポイントを挙げると、松本に引っ張られるかのようにWS清水邦広、WS米山裕太もスパイクを決め、9−10と1点差に迫った。ところが、米山のサーブがアウトになったのを皮切りに、そこから中国に5連続ポイントを奪われ、再び流れは中国へ。日本もなんとか追いつこうとするも、勢いづいた中国を止めることができず、このセットを落としてしまう。

 第2セット、序盤は激しい攻防戦が繰り広げられた。日本は清水、福澤、そして松本と多彩な攻撃でポイントを奪う。しかし、日本はミスも多く、清水、福澤、MB富松崇彰が大事なところでサーブをミスするなど、なかなか連続ポイントを奪うことができない、そんな中、流れを引き寄せたのは米山だった。13−14からライトからのスパイク、さらにはバックアタックで連続ポイントを奪い、日本が15−13とリードした。しかし終盤、日本のミスもあり、中国に21−21と同点とされてしまう。最後はタイブレークとなり、日本が松本、清水とスパイクを決めれば、中国はポイントゲッターのWS陳平が負けじとポイントを奪う。しかし、その陳平がサーブをミスし、26−25と日本は2度目のセットポイントを迎えると、中国のミスでネット際に上がったボールを松本が押し込み、このセットを奪った。


 勝負の分かれ目となる第3セット、序盤はお互いにミスが続き、リズムに乗ることができなかった。中盤に入ってもサーブ、サーブレシーブとミスが続いた日本は福澤が相手ブロックにつかまるなど、攻撃でもリズムが狂い始め、徐々に中国との差が広がっていった。最後まで修正することができなかった日本は、最後は自分たちのミスだけで6ポイントを献上し、このセットを落とした。

 第4セット、日本は第3セットの悪い流れをそのままひきずってしまう。1本目から福澤のスパイクがブロックされ、出鼻をくじかれると、その後はスパイクが決まらず、試合の主導権を完全に中国に握られた。その中で一人奮起したのが今日最も当たっている松本だった。しかし、その松本も中盤に中国のブロックにつかまり、中国はますます勢いづいた。なんとか流れを変えようと、植田辰哉監督は清水、米山に代えてWS山本隆弘、WS石島雄介を投入する。しかし、その石島、山本がスパイク、サーブでミスを連発。途中、福澤がスパイク、サーブと一人気をはくも、最後は山本、石島と続けてスパイクでミスをし、ゲームセット。通算2勝2敗となった日本は、ロンドン五輪出場に黄色信号が灯った。