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(写真:帰国後の凱旋試合は20日開幕のヨネックスOPとなる松友<左>と高橋)

 8日、日本ユニシスバドミントン部は都内本社で男女7名輩出したリオデジャネイロ五輪代表選手の記者会見を開いた。各選手は20日から開幕する「第35回ヨネックスオープンジャパン」への意気込みやリオ五輪を振り返った。

 

 リオ五輪で日本バドミントン史上初の金メダルを獲得した高橋礼華と松友美佐紀。“タカマツ”ペアの次なる目標も世界一だ。BWFスーパーシリーズファイナルズ優勝、BWF世界ランキング1位、五輪金メダルとナンバーワンの称号を手にしてきた“タカマツペア”が唯一手にしていない“世界一”が世界選手権である。4度の出場で、表彰台にも上がれていない。

 

 高橋は「ロンドン五輪に出られなくて、その後の4年間、リオでの金メダルを目標にやってきました。まさか叶うとは思っていませんでしたが、次の目標は世界選手権での金メダル。今はそこに向けて走り出しています」と語った。一方の松友は「世界選手権はベスト8にも入れていない。バドミントンをやっている以上は世界選手権の舞台で結果を出したい」と意気込む。

 

 世界選手権は2005年以降、五輪開催年以外の年に行われている。次回は来年、イギリス・グラスゴーで開催される。新たな“世界一”へと走り出した“タカマツペア”。まずは五輪後の初戦となるヨネックスオープンで勢いつけたいところだ。日本開催唯一のスーパーシリーズ大会。五輪、世界選手権に次ぐグレードと格付けされている。

 

 ヨネックスオープンは“タカマツ”ペアにとっては験のいい大会とも言える。一昨年にスーパーシリーズ初制覇を成し遂げた大会だからだ。その後、勝ち方を知った2人は一気に駆け上がっていった。高橋は「出るからには優勝したい」と口にすれば、松友は「今、自分たちが持っている力を出し切れるように頑張りたい」と全力プレーを誓った。

 

「もっと強くなりたい」(高橋)

「良くなる部分はたくさんある」(松友)

 

 会見での2人のコメントからも分かるように“タカマツ”ペアの成長を支えるのは貪欲な向上心である。金メダルを獲った今も驕り高ぶる様子は見られない。ペア結成10年目。更なる高みを目指し、2人は走り出した。

 

(文・写真/杉浦泰介)