15日(日本時間16日)、リオデジャネイロパラリンピックの車いすテニス男子ダブルス3位決定戦は、国枝慎吾(ユニクロ)&斎田悟司(シグマクシス)組が、三木拓也(トヨタ自動車)&眞田卓(吉田記念テニス研修センター)組に2-0でストレート勝ちして、銅メダルを獲得した。国枝&斎田組は、北京大会以来2大会ぶりの表彰台となった。

 

 日本人対決となった3位決定戦。第1セットは、国枝&斎田組が3-3の第7ゲームから3ゲームを連取して、6-3で先取する。

 

 続く第2セットは、三木の痛烈なショットが立て続けに決まり、ゲームカウント4-2と三木&眞田組が、国枝&斎田組を突き放す展開となった。しかし、この流れを変えたのは、44歳の大ベテラン斎田だ。

 

 2-4で迎えた第7ゲームは、斎田のサーブから始まった。第1セット、第2セットともに全てのゲームでサービスキープに成功している斎田は、第7ゲームも危なげなくキープする。ここから本来の勢いを取り戻した国枝&斎田組は、第8ゲームをブレークすると、第9ゲームは国枝がこの試合で初めてサービスキープに成功した。

 

 5-4とメダルにリーチをかけた国枝&斎田組は第10ゲーム、三木の猛烈なスマッシュなどで粘られたが、最後は三木の放ったショットがアウトとなった。国枝&斎田組の2大会ぶりの銅メダルが決まった。勝利が決まった瞬間、国枝は涙を浮かべていた。

 

 第2ゲームでは、年下の三木&眞田組の勢いに押される苦しい展開だったが、最後はベテランの貫禄を見せつけた。シングルスを含めれば4大会連続のメダルを掴んだ国枝。「苦しい大会だった。苦しい1年間だった。そんなものが全部つまった試合だった」と振り返った後に、「苦しいの一言だった。でも最後は勝ててよかった」と笑顔を見せた。

 

 6大会連続出場の斎田は「ホッとしました。プレシャーから解放された」と安堵の表情を浮かべた。44歳で掴んだメダルに関しては、「格別です!」と満面の笑みで答えた。

 

 敗れた三木&眞田も格上の先輩相手に健闘していた。4年後の東京パラリンピックでは、決勝戦で日本人勢対決が見られることを期待したい。