18日(日本時間19日)、リオデジャネイロパラリンピックは12日間に及ぶ全日程を終了した。日本代表選手団は銀10個、銅14個と計24個のメダルを獲得した。日本の金メダル0個は史上初。メダル総数では前回のロンドンパラリンピック(16個)を上回った。

 

 17競技132人が参加した日本。大会前に掲げた目標は「金メダル10個」「メダル総数40個」だった。自国開催の4年後を見据え、高めに設定したのかもしれないが、その数字には遠く及ばなかった。

 

 ロンドンパラリンピックからメダル総数は8個伸ばしたものの、倍増を狙った金メダルはひとつも取れなかった。ロンドンパラリンピックで102(金36、銀38、銅28)個と中国に次ぐ2位だったロシアが、国家ぐるみでのドーピングによる処分を受け、出場しなかったことを考えれば、総数が少ないと見ることもできる。リオパラリンピックは単純にメダルの数だけ見れば低調に終わったと言えるだろう。

 

 だが、24個の中身はボッチャ、ウィルチェアーラグビーが団体で競技初のメダルを獲得した。自転車の鹿沼由理恵(楽天ソシオビジネス)とマラソンの道下美里(三井住友海上保険)は銀メダルを手にし、柔道の広瀬順子(伊藤忠丸紅鉄鋼)と車いすテニスの上地結衣(エイベックス)は銅メダルを掴んだ。計4つの競技で女子初のメダリストが誕生した。陸上の辻沙絵(日本体育大)、競泳の中島啓智(中山学園高)など若い世代の台頭も見られた。4年後に希望を持てる結果もなかったわけではない。

 

 あと4年――。これまで以上に普及、育成、強化を進めていく必要があるだろう。4年後、そしてその先へ。日本の真価が問われることになる。

 

(文/杉浦泰介)