カヌー銅の羽根田「東京ではもっと良い色のメダルを狙う」
21日、ミキハウススポーツクラブのリオデジャネイロ五輪報告会が都内で行われた。報告会前の会見には、同社に所属するカヌースラローム男子カナディアンシングル銅メダリスト羽根田卓也らが出席した。
日本史上初となるカヌーでメダルを獲得した羽根田は「カヌー競技で日本がメダルをとることは難しいと言われてきた。自分はメダル獲得の目標を掲げて、その目標にやっと手が届いて嬉しい」と笑顔で語った。
北京五輪では予選落ち、ロンドン五輪では7位入賞。3度目のリオ五輪ではメダル獲得に照準を合わせていた。羽根田は「今思い返してみると、夢のような出来事だった」と喜ぶ一方で、冷静に4年後を見据えている。
「東京五輪ももちろん挑戦する。今回のメダルよりも良い色のメダルを狙って頑張りたい。五輪だけなでなく4年間でいろいろな世界大会がある。世界大会でも良い成績を出して4年後にはすごく期待される選手になれるように頑張る」
一躍、注目の的となった羽根田は日本カヌー界についても真剣に考える。羽根田は「これだけカヌーが盛り上がっているのも、あと1カ月か2カ月くらいだと思う。それで終わってしまわないように僕が国際大会で良い成績を出して、定期的にメディアに取り上げてもらえれば、4年後までカヌーの熱が少しでも冷めないはず」と語った後に、こう続けた。
「僕が頑張って、カヌーを普及させて認知度を上げないと何も変わらない」
すでにエースは、東京五輪に向けてオールを漕ぎ出している。
(文・写真/大木雄貴)