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(写真:リオ五輪ファイナルの再戦も期待される女子ダブルス<左から高橋、松友、ペダセン、リター・ユール>)

 世界バドミントン連盟(BWF)スーパーシリーズ(SS)「第35回ヨネックスオープンジャパン2016」が20日、東京体育館で開幕した。リオデジャネイロ五輪後、初のSS開催。女子ダブルスの高橋礼華&松友美佐紀組(日本ユニシス)、カミラ・リター・ユール&クリスティナ・ペダセン組(デンマーク)、女子シングルスの奥原希望(日本ユニシス)らリオ五輪メダリストもエントリー。男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの全5種目で優勝が争われる。

 

 リオ五輪ファイナルのリマッチなるか。女子ダブルスは金メダルを争った高橋&松友ペアとリター・ユール&ペダセンペアが当たるとすれば決勝戦だ。高橋が「もし実現するなら戦いたい」と語れば、ペダセンは「日本のペアは心から尊敬している。常にタフな試合になるが、それでも毎回戦うのは楽しみ」と口にした。

 

 リオ五輪では劇的な勝利を飾った“タカマツ”ペア。金メダリストとしての重圧とも戦わなければいけない。高橋は「プレッシャーを感じるのではなく、自分たちのプレーを出し続ける」と言う。「オリンピックは一区切りにして、今回がいいスタートを切れればいい」と話すのは松友だ。2人が次に目指すのは、あくまで世界選手権優勝。松友は「もっと自分たちが強くなるために、いろいろなことを見つけられたらいい」と貪欲である。

 

“タカマツ”ペアにとってはリオ五輪後初の公式戦だ。“凱旋試合”のヨネックスオープンジャパンは、初のSS制覇を果たした記念すべき大会でもある。日本初の世界ランキング1位の足がかりとなった大会で、再び世界一へとスタートを切る。

 

 一方、今大会の日本勢で唯一連覇に挑戦するのが奥原だ。「スーパーシリーズのタイトルを初めて獲った大会。1年が経って連覇も獲りたいですけど、まず決勝に行く。SSは厳しい戦いになることは知っています。あまり連覇は意識せず一戦一戦自分のプレーを出したら結果はついてくる」と語った。

 

 今大会には世界ランキング1位のキャロリーナ・マリン(スペイン)、同10位のP.V.シンドュー(インド)というリオ五輪金銀メダリストは出場しない。同2位でロンドン五輪金メダリストのリ・シュエリ(中国)もいない中、同3位の奥原がトップシード扱いになる。「期待を背負っている立場。皆さんの期待に応えられるようなプレーと結果を出したい」と意気込んだ。

 

 日本勢が13年の山口茜、14年の“タカマツ”ペア、15年の奥原と3年連続で優勝者を出しているヨネックスオープンジャパン。金メダルペアが2年ぶりに制するのか。それとも銅メダリストの連覇か。五輪メダリストを生んだ登竜門的大会。ニューヒーロー、ヒロインの誕生にも期待したい。

 

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(写真:2013年から3大会連続で日本勢が制覇。男子の優勝はまだない)

【第35回ヨネックスオープンジャパン2016】
・21日(水)   各種目1回戦  10時〜
・22日(木)   各種目2回戦  10時〜
・23日(金)   各種目準々決勝 12時〜
・24日(土)   各種目準決勝  12時〜
・25日(日)   各種目決勝   12時〜

※会場はすべて東京体育館

 

(文・写真/杉浦泰介)