競泳では男子200メートルバタフライで準決勝をトップ通過した松田丈志(コスモス薬品)に金メダル獲得のチャンスがある。前回の銅メダリストは、今大会、この種目で第一人者マイケル・フェルプス(米国)を破っての金メダルに照準を合わせてきた。フェルプスは3連覇を狙った400メートル個人メドレーで4位に終わるなど決して本調子ではない。昨年の世界水泳ではフェルプスに0.67秒差をつけられての2位。この差を一気に逆転して“怪物超え”を果たしたい。
 また男子200メートル平泳ぎの予選が行われ、北島康介(日本コカ・コーラ)が3連覇に向けてスタート台に立つ。100メートルでは記録が伸びず、3連覇どころかメダルも獲れず、5位に終わった。ただ、北島を長年指導してきた代表の平井伯昌ヘッドコーチは「近年の平泳ぎの世界では100メートルと200メートルでは泳ぎ方が違う」と話す。万全の状態ではなかった昨年の世界水泳でも100メートル5位から、200メートルでは切り替えて2位に入っている。本来の泳ぎを取り戻し、いいかたちで翌日の決勝へコマを進めたい。

 フェンシングでは前回の銀メダリストが登場する。男子フルーレの太田雄貴(森永製菓)だ。前回大会ではダークホースだった太田も、その後、世界ランキング1位を経験するなど、各国の強豪からマークされる存在になった。それだけに最近の国際大会では苦しむ場面も見られるが、また五輪は別モノだ。大会前、「僕が五輪の魔物になる」と言い切った26歳が再び旋風を起こせるか。

 体操は女子団体決勝が実施される。予選では6位だが、チーム最年少(16歳)の寺本明日香(レジックスポーツ)がすべての種目で14点台の得点をマークし、チームを引っ張った。決勝でも勢いに乗って田中理恵(日体大研究員)、鶴見虹子(日体大)とともに高得点を叩きだせば、北京(5位)以上の成績が見えてくる。

 ようやく女子57キロ級の松本薫が金メダルを獲得した柔道では、男子81キロ級の中井貴裕(流通経済大)、女子63キロ級の上野順恵(三井住友海上)が、いい流れを継続したい。特に上野は世界ランキング1位。世界柔道では過去3大会、いずれも決勝に進出する(2度の優勝)など安定した実力がある。アテネ、北京と谷本歩実が連覇した階級で日本勢3大会連続の金を狙う。

 卓球では女子シングルスで福原愛(ANA)と石川佳純(全農)が初のベスト8進出を果たした。福原は準々決勝で第1シードの丁寧(中国)と対戦する。3度目の五輪で念願のメダル獲得へ強敵を撃破できるか。

<注目競技のテレビ中継予定>

【競泳】
17:54〜 テレビ朝日系列
27:30〜 NHK総合
【柔道】 女子63キロ級、男子81キロ級
17:10〜 NHK総合
21:00〜 テレビ東京系列
【体操】 女子団体決勝
24:10〜 NHK総合
【女子サッカー】<予選> 日本×南アフリカ
22:00〜 TBS系列
【バドミントン】女子ダブルス
22:00〜 NHK総合
【フェンシング】男子フルーレ
25:00〜 日本テレビ系列

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