(写真:「若手を入れてグループをフレッシュにしたい」と語るハリルホジッチ監督)
4日、日本サッカー協会は「2018FIFAワールドカップロシア アジア最終予選」のメンバーを発表した。MF香川真司(ドルトムント)、FW本田圭佑(ACミラン)、FW岡崎慎司(レスター・シティー)らが順当に選ばれ、MF井手口陽介(ガンバ大阪)がA代表初招集。FW大迫勇也(1.FCケルン)、FW久保裕也(BSCヤングボーイズ)などが代表復帰を果たした。B組3位の日本代表は11日にオマーンと親善試合(カシマスタジアム)を経て、15日に埼玉スタジアムで行われるB組首位のサウジアラビアとの最終予選に臨む。
初選出に加え、復帰組が目立った代表選考となった。20歳の井手口は直近のリーグ戦6試合で4ゴールと好調を維持している。ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「井手口は得点が取れる。前に行ける能力がある。いきなり決定的な仕事は求めていないが、勇敢に、アグレッシブにやってほしい」と期待を口にした。
前線のメンバーにも変更があった。MF小林祐希が6月のキリン杯以来、大迫が約1年半ぶり、久保が約4年8カ月ぶりにA代表に復帰した。ここ数試合、FW原口元気(ヘルタ・ベルリン)の突破以外、攻撃が停滞しているハリルジャパン。大迫、久保が変化をもたらすだろう。
久保について指揮官は「2トップの真ん中でプレーできる選手。(相手DFの)背後を取れるスピードがある。セカンドアタッカーとして面白い選手。クラブでも常に先発で出場していて、パフォーマンスも良い。サイドに2人、中央に2人のFWを置く4トップも得点を取りにいく1つのソリューション」と語る。久保が加わることで戦術のバリエーションが増えることは間違いなさそうだ。
大迫については「昨シーズンはプレー機会が少なかった。出場しても(本来とは)ポジションが違っていた。クラブでFWとして先発を勝ち取っている。大迫はヘディングも強い。このようなFWは少ないから期待している」とハリルホジッチ監督。
現在、アジア最終予選B組の首位を走るサウジアラビアについて、指揮官は「個人の能力が伸びているし、戦術的にも成長しているチーム。FKやPKを誘うスペシャリスト」と警戒する。
最終予選のホームで行われた初戦のUAE戦でFKを叩き込まれ、先のアウェーでのオーストラリア戦でも後半にPKを献上して失点したシーンは記憶に新しい。ファールを誘発するのがうまいサウジアラビアには細心の注意が必要だ。
首位のサウジアラビアからホームで勝利をもぎ取ることができなければ、W杯出場圏内の2位以内に食い込むことが難しくなる。3位に甘んじている日本代表は、11日のオマーンとのテストマッチで初招集や復帰組の選手を試し、ベストな布陣でサウジアラビア戦へと臨む。
【日本代表メンバー】
GK
川島永嗣(FCメス)
東口順昭(ガンバ大阪)
西川周作(浦和レッズ)
DF
長友佑都(インテル・ミラノ)
槙野智章(浦和レッズ)
森重真人(FC東京)
吉田麻也(サウサンプトン)
丸山祐市(FC東京)
酒井宏樹(マルセイユ)
酒井高徳(ハンブルガーSV)
植田直通(鹿島アントラーズ)
MF
長谷部誠(アイントラハト・フランクフルト)
永木亮太(鹿島アントラーズ)
香川真司(ドルトムント)
清武弘嗣(セビージャ)
山口螢(セレッソ大阪)
小林祐希(SCヘーレンフェン)
井手口陽介(ガンバ大阪)
FW
岡崎慎司(レスター・シティー)
本田圭佑(ACミラン)
齋藤学(横浜F・マリノス)
大迫勇也(1.FCケルン)
原口元気(ヘルタ・ベルリン)
久保裕也(BSCヤングボーイズ)
浅野拓磨(シュツットガルト)
(文・写真/大木雄貴)