8月16日(木)
◇2回戦
 19安打の猛攻で大勝
作新学院(栃木)    19 = 000202744
立正大淞南(島根)   3 = 000000102
【本塁打】
(作)篠原、高山、山下
 両エースが無難な立ち上がりを見せ、序盤は0−0と投手戦となったこの試合、様子が一変したのは4回表だった。1死から3番・篠原優太(3年)、4番・高山良介(3年)と2者連続の本塁打で作新学院が2点のリードを奪う。すると、作新学院の打線に火がついた。6回表、1死一三塁から高山のタイムリー、続く5番・山下勇斗(2年)の犠牲フライで2点を追加する。そしてこの試合のハイライトとなったのは7回表だった。この回、相手エラーと2本のタイムリーで4点を追加した作新学院。なおも1死一、二塁からは山下にも一発が出て、この回一挙7点を挙げた。その後も打線の勢いは止まらず、8、9回にもそれぞれ4点ずつを挙げ、19得点を奪った。
 一方、立正大淞南は7回裏、無死一、三塁から5番・渡辺恭平(2年)のタイムリーでようやく1点を返した。そして迎えた9回裏、18点という大差にもかかわらず、立正大淞南は最後まで集中力を絶やさなかった。1死から4番・椀田剛史(3年)、渡辺が連続四球、6番・池田は死球で出塁し、満塁とした。ここで7番・宮田一摩(3年)が2ストライクと追い込まれながらも高めに浮いたストレートを見逃さず、レフト前に運ぶ。三塁ランナー椀田が生還し、2点目を挙げた。さらに8番・下園直登(2年)の内野ゴロの間に1点を返した。しかし、反撃もここまでだった。最後は9番・宇田翔太(3年)がレフトフライに倒れ、ゲームセット。昨夏4強の作新学院が、3本塁打を含む19安打の猛攻で大勝し、3回戦進出を決めた。

 松井、2試合連続2ケタ奪三振
常総学院(茨城)    5 = 000002030
桐光学園(神奈川)   7 = 01202200×

 2回裏、エラー絡みで1点を先制した桐光学園は、3回裏にも得点のチャンスをつくる。1死から4番・植草祐太(2年)がヒットで出塁すると、2死後、6番・田中頼人(3年)がタイムリー三塁打を放つ。さらに外野からサードへの送球が乱れる間に、田中も生還し、リードを3点に広げた。5回裏、桐光学園打線は代わったばかりの常総学院のエース伊藤侃嗣(3年)を攻めたてる。先頭の3番・水海翔太(2年)がヒット、続く植草は四球で出塁すると、5番・坂本憲吾(1年)はきっちりと送りバントを決め、1死二、三塁とした。ここで田中が走者一掃のタイムリーを放ち、桐光学園が2点を追加した。投げては1回戦の今治西(愛媛)で甲子園史上最多記録となる22奪三振をマークした2年生エース松井裕樹が5回まで1安打10奪三振という見事なピッチングで常総学院打線を封じた。
 しかし、後半になると常総学院打線がその松井のボールをとらえ、反撃する。6回表、2死二塁から2番・高島翔太(2年)が三塁打を放ち、1点を返す。さらに松井の暴投で高嶋も返り、常総学院は2点目を挙げた。その裏、桐光学園はフィルダースチョイスと犠牲フライで2点を追加し、再び5点差とした。8回裏、常総学院は2死二、三塁から3番・内田靖人(2年)が走者一掃となるタイムリーで2点を挙げた。さらに4番・杉本智哉(3年)にもタイムリーが出て、2点差に迫った。しかし、最後は桐光学園の松井が踏ん張った。9回裏、2者連続で空振り三振に切ってとると、最後は外角低めのストレートでライトフライに打ち取り、ゲームセット。松井は1回戦に続いて2ケタの19奪三振をマークし、完投勝ちを収めた。

 投打かみ合い、3大会連続で16強
滝川二(兵庫)   1 = 000000100
浦添商(沖縄)   6 = 11300010×
【本塁打】
(浦)当真

 序盤、浦添商が滝川二のエース佐藤智貴(3年)を攻め、試合の流れを引き寄せた。エース宮里泰悠(3年)が滝川二打線を三者凡退に切って取り、最高のスタートを切った浦添商はその裏、1番・東江京介(3年)がいきなり三塁打を放ち、先制のチャンスをつかんだ。続く2番・大城利修(2年)の犠牲フライで東江が先制のホームを踏む。2回裏、1死二、三塁からスクイズで1点を追加した浦添商は3回裏、1死から3番・呉屋良拓(3年)、4番・宮里が連続二塁打を放ち、3点目を挙げた。なおも1死二塁から5番・当真寿斗(3年)がランニングホームラン。2点が追加され、浦添商のリードは5点に広がった。
 一方、6回まで散発4安打に封じられていた滝川二は、7回表、先頭の7番・大杉勇斗(3年)がチーム初の長打となる二塁打を放つ。8番・竹上裕一郎(2年)はセンターフライに打ち取られるも、大杉は三塁へ。2死後、1番・松尾幸平(3年)にタイムリーが出て、1点を返した。しかし、反撃もここまでだった。8回からマウンドに上がった浦添商の2番手・金城仁力(2年)に8、9回と無得点に封じられ、13年ぶりとなる3回戦進出には至らなかった。

 2ケタ安打の快勝で8年ぶりに3回戦へ
鳥取城北      2 = 000100001
天理(奈良)    6 = 04010001×

 2回裏、天理打線が鳥取城北エースの平田祥真(3年)をとらえた。先頭の5番・稲別晶(3年)が内野安打で出塁すると、6番・木村秀(3年)の送りバントを平田が二塁へ悪送球し、無死一、二塁とした。7番・吉村昴祐(3年)が送りバントを決め、二、三塁とする。2死後、9番・船曳翔(3年)が四球で出塁し、満塁に。ここで1番・早田宏規(2年)、2番・東原匡志(2年)、3番・綿世優矢(3年)に連続タイムリーが出て、天理はこの回一挙4点を奪った。
 3回まで無安打に抑えられていた鳥取城北だったが、4回表、1死から2番・阿部成人(2年)がチーム初安打を放つと、2死後、4番・佐藤晃司(3年)にタイムリーが出て、1点を返した。しかし、その裏、天理は犠牲フライで1点を追加すると、8回裏にも犠牲フライで1点を挙げ、リードを5点に広げた。鳥取城北も粘りを見せる。9回表、1死三塁から5番・川野翔(3年)がタイムリーを放ち、2点目を挙げた。しかし、反撃もここまで。天理のエース中谷佳太(3年)は散発5安打無四球の好投で鳥取城北打線を2点に抑え、初完投。8年ぶりとなる3回戦進出に大きく貢献した。