8月17日(金)
◇2回戦
 18安打の猛攻で大勝
浦和学院(埼玉)   11 = 042003011
聖光学院(福島)   4 = 300000100
【本塁打】
(浦)笹川、佐藤
(聖)園部、安西
 両投手ともに制球が定まらず序盤から苦しい展開となる。1回裏、聖光学院は1死から2番・平野雄馬(3年)、3番・長井涼(3年)がヒットで出塁すると、4番・園部聡(2年)は真ん中に甘く入ったストレートをバックスクリーンへ。主砲の一発で聖光学院が3点をリードした。すると2回表、すかさず浦和学院が反撃する。1死からヒットと死球で一、二塁とすると8番・西岡伸朗(3年)が左中間を真っ二つに割る、走者一掃のタイムリー二塁打を放ち、1点差とした。さらに2死三塁から1番・竹村春樹(2年)、2番・林崎龍也(3年)に連続タイムリーが出て、逆転に成功した。
 浦和学院は3回表にも笹川の一発で1点を追加。その差を2点に広げた。聖光学院は制球の定まらないエース岡野祐一郎(3年)を諦め、4回から2番手・飯高星哉(3年)をマウンドに上げた。その飯高は4、5回と先頭打者にヒットを許すも後続を抑える粘りのピッチングで浦和学院に追加点を許さなかった。しかし、6回表、ついに浦和学院打線が飯高をとらえる。2死三塁から3番・佐藤拓也(3年)がタイムリー二塁打を放ち、1点を追加。さらに4番・山根佑太(2年)が死球で出塁し、2死一、二塁とすると、笹川が3安打目となる二塁打を放つ。これが走者一掃の2点タイムリーとなり、浦和学院のリードは6点に広がった。投げてはエース佐藤が初回こそ連打を浴びたものの、2回以降は立ち直り、6回まで追加点を許さなかった。聖光学院は7回表、1番・安西聡(3年)がチーム2本目となる本塁打を放ち、1点を返した。しかし、浦和学院も8、9回に1点ずつを加え、さらに突き放した。結局、浦和学院は毎回の18安打の猛攻で11得点。逆転勝ちで26年ぶりの3回戦進出を決めた。

 21安打の猛攻で乱打戦制す
宇部鴻城(山口)   12 = 010043211
佐世保実(長崎)   7 = 002200003
【本塁打】
(宇)金丸、安田

 両者あわせて32安打の乱打戦となったこの試合、初出場の宇部鴻城が逃げ切るかたちで3回戦進出を決めた。先制したのは宇部鴻城。2回表、先頭の5番・大野裕一(3年)が左中間を破る三塁打を放つと、1死後、7番・西野孝太郎(3年)の犠牲フライで先制のホームを踏んだ。一方、1、2回を内野安打1本に抑えられていた佐世保実打線が中盤に入ると、本領を発揮する。3回裏、2死二、三塁から3番・山口晃(2年)が走者一掃の2点タイムリーを放ち、逆転した。4回裏にも2死三塁から1番・永谷竜也(3年)がタイムリーを放ち、1点を追加。相手エラーでさらに1点を挙げた佐世保実はその差を3点に広げた。
 だが、宇部鴻城も負けてはいない。5回表、先頭の1番・友永知基(2年)が二塁打を放ち、口火を切ると、2番・山岡勇貴(3年)、3番・樋ノ口吉央(3年)と連続タイムリーで2点を挙げる。ここで佐世保実はエース木村隆志(3年)を一塁に下げ、2番手・木下愛(2年)にスイッチした。その木下の立ち上がり、4番・金丸将(3年)が2ランを放ち、再び勝ち越す。続く6回表には樋ノ口、金丸のタイムリーで3点、7回表にも山岡のタイムリーで2点を追加した宇部鴻城は、8、9回にも1点ずつを挙げ、毎回安打の21安打で12得点を奪った。一方、5回以降、ゼロ行進が続いていた佐世保実だが、最終回に脅威の粘りを見せる。代打の山田周(2年)と小柳譲一郎(3年)が連続四球で出塁すると、永谷がタイムリー二塁打を放ち、1点を返す。なおも無死二、三塁から2番・浦彰汰(3年)が左中間へのタイムリーで2点を追加し、5点差とした。さらに無死二塁と追加点のチャンスとなるも、後続が続かず。結局、その後はランナーを返すことができなかった。

 8年ぶり3回戦進出
東海大甲府(山梨)   4 = 001010110
龍谷大平安(京都)   2 = 000010001
【本塁打】
(甲)渡辺

 1、2回とランナーをスコアリングポジションに進めながら得点することができなかった東海大甲府が、3回表、ようやく打線がつながった。先頭の1番・渡辺諒(2年)がこの試合チーム3本目の長打となる二塁打を放つと、2番・斎藤景介(3年)は送りバントを決めて1死三塁とした。3番・山本瞬(2年)がレフトオーバーのタイムリー二塁打を放ち、東海大甲府に待望の先取点が入った。5回表、東海大甲府が再び得点のチャンスをつかむ。先頭の9番・新海亮人(3年)がヒットで出塁すると、渡辺が送りバントを決め、1死二塁とした。斎藤はレフトフライに倒れるも、続く山本がセンター前にタイムリーを放ち、1点を追加する。
 その裏、龍谷大平安が1死一、三塁から8番・平城拓郎(3年)の犠牲フライで1点を返す。しかし、東海大甲府は7回表には渡辺のソロ本塁打、さらに8回表には6番・相原洸介(3年)がタイムリーを放ち、その差を3点に広げる。粘る龍谷大平安は9回裏、1点を返すも、及ばず。小刻みに得点を奪い、試合巧者ぶりを発揮した東海大甲府が接戦を制し、8年ぶりとなる3回戦進出を決めた。